デザインの力
人・モノ・金・情報に次ぐ第5の経営資源とも言われるデザイン。本書は、シャープのAQUOSなどを産んだ世界的プロダクトデザイナーの「デザイン経営論」であり、企業がこれからどうデザインと向き合うべきかについて示唆を与えてくれる一冊。1951年に、松下幸之助氏が米国視察から帰った際に「これからはデザインや」と宣言し、松下電器に真野善一氏をチーフデザイナーとして招いて「意匠課」を設立したというあたりが、我が国の企業デザインのスタートだと思われるが、企業経営者で本気でデザインを考えている人が果たしてどれだけいるだろうか。人・モノ・金・情報では差別化できなくなった今こそデザインの力が問われていると言えよう。あまりデザインに興味のない経営者こそ頑張って読んでみて欲しい。