連載一覧孫子兵法「経営・風林火山」

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孫子兵法「経営・風林火山」孫子兵法 経営・風林火山~マネジメント篇~ 其の参

 今から2500年前の中国春秋時代から伝わる、最古にして最強の兵法「孫子」。 その中には、時代の変化を超え、洋の東西を越えて評価されてきた珠玉の智恵が著されている。戦争という命がけの極限状態における指南書だけに、理想論を排した具体論であり、人の本質を射抜く洞察がある。この孫子の兵法を現代の企業経営に応用するのが本稿である。
 マーケット縮小時代には、負ければ死ぬ。企業は潰れる。人口減少の21世紀を生き抜くためには、勝たなければならない。勝つためには孫子の兵法が必要だ。
 魏の曹操も、フランスのナポレオンも、日本の武田信玄も、中国の毛沢東もバイブルにしたという孫子を企業経営に活かすのだ。



経営の「見える化」は孫子の教えだった!

 軍をうまく動かすためには、進むべき道筋や思想を正しく示して、軍制や評価を徹底させなければならない。そのためには物事を正確に把握する尺度や基準、すなわち、ものさしや、升目、数、比較対象、重さを測る分銅などを予め明らかにしておかなければならないと、孫子は説いた。
 2500年前の細かい尺度はどうでも良いが、ここで重要なことは、進むべき道筋を示し、それに対する評価の方法や測定の基準、報酬のルールなどを予め共有しておかなければならないということである。これは現代の企業経営におけるマネジメントの「見える化」だと考えれば良い。
 マネジメントとは、分かりやすく言えば、A地点からB地点までの距離を事前につかんでおいて、A地点からB地点まで歩いた場合に60分かかるという基準値を決めておき、実際に歩いてみたら、70分かかったという実績を測定し、その差10分遅れというギャップから、もう少し急いで歩こうという対策をとる、一連のプロセスのことである。
 このマネジメントが回るためには、A地点からB地点までの距離と所要時間が予め共有されていなければならない。これがもしなければ、A地点からB地点まで歩いてみて、70分かかったとしても、何も気付きはないし、それで何か改善されるわけでもない。「ああ、70分かかるんだな」で終わりである。
 こうした一連のプロセスや手順を、誰が見ても分かるように「見える化」しておくと、社員個々人が自らペース配分を行えるようになる。ここに「可視化経営」の要諦があり、これによって自律と自発のマネジメントを可能にする。「経営の見える化」は最近の流行ではなく、孫子の教えだったのだ。 軍をうまく動かすためには、進むべき道筋や思想を正しく示して、軍制や評価を徹底させなければならない。そのためには物事を正確に把握する尺度や基準、すなわち、ものさしや、升目、数、比較対象、重さを測る分銅などを予め明らかにしておかなければならないと、孫子は説いた。



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