経営コンサルティングコンサルティング事例

NIコンサルティングによる
コンサルティング事例

製造業における可視化経営コンサルティング

業種:製造業  社員数:70名(パート含む) 売上高:15億円



コンサルティング概要

1) 経営ビジョンの見える化
2) 経営戦略の基本方針策定
3) 2年間の経営戦略立案と実践支援
4) モニタリングツールの構築と担当者教育

実施ステップ

① キックオフミーティング  (対象者;プロジェクトメンバー)
② TOPインタビュー    (対象者;社長)
③ 階層別インタビュー    (対象者;部長、担当者)
④ 経営ビジョン策定コンサルティング  (対象者;役員)
⑤ 経営戦略の基本方針決定       (対象者;プロジェクトメンバー)
⑥ 今後2年の経営戦略の立案      (同上)
⑦ モニタリングツールの構築と教育

コンサルティング御依頼の背景

現状の商品ラインナップと既存の販売先への売上だけでは、維持拡大が厳しい状況になりつつあり、更に収益源の商品には競合が類似安価品で攻勢を掛けはじめていた。このタイミングで新・成長戦略を構築し実践することが必要と判断された。
また、立案した戦略が画餅にならないようにするためには、企業の存在意義やあるべき姿を立案し社員全員が共有、理解しベクトルを合わせて取り組む事が必要との考えであった。
そこで、ビジョンの見える化、戦略の見える化から営業力強化までを一気通貫でご支援できるNIコンサルティングに御依頼があった。

各イベント実施概要

①キックオフミーティング

コンサルティング実施の理由ならびに全体像を説明し、メンバー全員の協力が必要不可欠との認識を持っていただいた。また、「現状のお困りごと」をカード式ブレーンストーミング法(以下カード式BS法)を用いて書き出し、意見交換することで階層別の意識のギャップや個々のメンバーの考え方などを把握した。

②TOPインタビュー

社長様と1対1で面談し経営に対する想いをお聞きした。経営課題として顕在化している点を把握したが、主眼は今後どのような経営を目指すのか?企業としての存在価値はどこにおくのか?を重点にインタビューを実施した。急拡大を目指すのではなく、従業員がゆとりのある生活を確保できる規模の売上と利益確保をすることを基本に製品提供を通じて地球環境の改善に寄与することが社会的使命と位置付けた経営を目指すことが確認できた。まずは新商品の開発と委託開発の2軸で戦略検討を進めていく方向性を確認した。

③階層別インタビュー

営業部長、営業課長、担当者の3階層の選抜メンバーと個別インタビューを実施した。階層別で認識している課題レベルのギャップ把握と具体的にとり組むべき方法をインタビューで確認し、戦略立案の基礎情報とした。経営層と管理職以下層の意識レベルに差があり、ここを埋めつつ進めないと戦略立案を実施しても実行されない危険性が浮き彫りになった。現場の「やらされ感」をどのように払拭するのか?を常に意識しコンサルティングを実施する必要性を痛感することになった。

④経営ビジョン策定コンサルティング

20年後の将来像から具体的な10年後のあるべき姿へと落とし込みながら未来の見える化を進めた。これは社長様の想いを取り込みつつ、全員の納得感を得ながら策定することに主眼を置いたため時間はかかったが、参画意識が醸成できたものと考える。ビジョンが綺麗事、絵空事にならないよう、その実現可能性を確認し、明らかに他社の追随を許さないビジョンであるかを確認した。その結果、経営理念や行動指針の見直しをすることになり、その策定もアドバイスを行った。

⑤経営戦略の立案

主に5年後までの核となる戦略をどこに定めるか?を討議した。基盤戦略と成長戦略。成長戦略を具体的に定義し、自社商品開発と委託生産品開発の2軸がクローズアップされ、現状の製品別損益分析や市場規模予測なども考慮し検討を進めた。なかなか意見が一本化されない議論展開になったが、最終的には委託生産品開発と新チャネル開拓を主軸戦略とすることに決定した。新商品開発のリスクに比べて委託生産品開発のリスクの方が低く、商品化するサイクルタイムも短期間で済むことが決定要因となった。

⑥今後2年の経営戦術の立案

可視化マップの策定とスコアカードを用いた戦術の立案を実施した。やらされ感を払拭する意味でカード式BS法を利用するなど意見が出やすい環境を整えて取り組んだ。
ビジョンからの逆算を行い直近2年間で何をこだわり実践するのか?を討議を重ね決定した。現状の営業業務のムダを排除しつつ、新規チャネルの開拓をどのように進めるかを具体的に落とし込み、プロセス設計を行なった。
ここで苦労したのが、現状の営業業務のムダをどのように定義し排除するかを決定することだった。現状の業務を否定することにも繋がるのでその抵抗感を和らげることに時間を要した。さらに、新しい業務プロセスを設計することも難しい状況に陥った。アイデアが出ないのだ。これは新規開拓の取組みが属人的なノウハウに委ねられていたことによるものだったので、メンバー各人の進め方を洗い出し、ベストな進め方を意見交換しつつ決定する方法を取った。最終的にはメンバーの知恵を結集した創造的なプロセスが設計できたことは収穫だった。それらにKGI、KPIを設定し目標値もメンバー総意の下で決定した。

⑦モニタリングツールの構築と教育

日々の活動と戦略を結びつけるには、可視化経営フレームワークを用いたKGI、KPIの設定とそれらの実行度合いのモニタリングが必要となる。日々の活動をモニタリングできるツールを構築し運用することにした。これらの利用方法や運用ルールの制定なども討議し教育も実施した。月に一度はモニタリングを実施し目標値とのギャップを把握することで、ギャップ発生の要因などを討議し改善活動を推進するトリガーにするように幹部への指導も行った。

今後の課題

現状、日々意識して取り組んで成果の出ている活動もあれば、不徹底な活動もある。実際のところ、こだわりの戦術のはずが「こだわりになっていない」状況が改革初期段階で発生した。こうしたことは多くの企業で見られることであるが、散々議論を重ね、自分たちで決定した活動や目標値であるにも関らず、実践しない、こだわらない、というのは残念なことである。そこでまた弊社の出番となる。微力ではあるが、コンサルタントも叱咤激励しつつ本腰を入れてもらうように促し何とか改善のサイクルが動き始めている。小さなことでも、実施したことが結果になって現れてくれば、次のアクションを生む善循環となる。せっかくの戦略や計画が成果につながるよう、社長様へも多少シビアな指摘をさせていただいて継続的に取組みをご支援していきたい。

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