コンサル奮戦記~その5:初の研修は、手探り2011年02月16日

こんにちは、
経営の見える化エバンジェリストの本道です。

先週末の3連休は、いかがお過ごしでしたか?
コンサルの仕事をしていると、土日、祝日に研修が入ります。
先週の建国記念日、某大衆医薬メーカーの主任営業マンの1日研修がありました。
仙台から福岡の営業拠点から12名集まってのこじんまりとした研修です。
研修内容は、ざっと以下の通り。

09:00~10:00 研修の趣旨説明、研修のオリエンテーション~課題解決とは
10:00~12:00 課題の抽出と優先順位づけ、課題の定義
12:00~13:00 昼食
13:00~13:30 顧客のニーズ特定
13:30~15:00 業務プロセスの視点の洗い出し
15:00~16:00 スコアカード作成
16:00~17:00 グループ発表と討議とまとめ

これまで、一度もお付き合いが無かったのですが、当社の営業力強化セミナーに昨年ご参加いただき、そのご縁で今回の1社研修の運びとなりました。

当日、関東地方は生憎の雪模様。
受講者は、会場の室温を上げても寒かったようです。
私は、研修部門の方が終日オブザーバーとして参加していたせいでしょうか?
私は、ハッスルして、気づいたら上着を脱いでハイテンションでした。
(本当は、金沢出身で単に寒さに強いだけなのかもしれません。)

初の会社に対しての研修は、研修を実施する側も受講する側も手探りです。

こちらは、相手のスキルレベルを早い段階で見極めて、できるだけそのレベルにあった話し方を心がける必要があります。
そのために、私の実施していることは、ブレインストーミングによるアイデアの洗い出しとグルーピングの量と質と時間を測定することです。

① まず、ブレインストーミングの手順のビデオを受講者に見てもらいます。
② そのビデオ通りに、指示したテーマに基づいてアイデアを洗い出してもらいます。
③ 洗い出したアイデアで、類似したもの同志に分類して、タイトルをつけます。

この3つの作業の出来・不出来を観察して、その力量を図るのです。

ブレインストーミングのテーマは、何でも良いのですが、・・・
今回の研修テーマは、「課題解決のためのマネジメント」についてなので、ブレインストーミングのテーマは、「現在抱えている問題や悩み」ということになります。

個人で5分間検討して⇒グループ共有⇒再度個人で5分間検討して⇒グループ共有です。
そして、グルーピングです。

観察のポイントは、
ビデオの説明をどういう態度で見ているのか?
わずか7分の手順を説明するビデオです。
ビデオの手順やポイントのメモをとる人。
われ関せずの人、―― 様々です。

ビデオの視聴からアイデアの洗い出しからグルーピングまでの所要時間は、50分として様子を見ています。(これは、過去たくさんの研修でのブレインストーミングの平均的な時間です。)

また、ブレインストーミングは、アイデアの質より量ですから、1人当たりどのくらいのアイデアが創出されたかもチェックします。
1人最低15件のアイデア、20件のアイデアが洗い出せれば、まずまずです。

また質の測定は、洗い出したアイデアのグルーピングの切り口で確認します。
グルーピングした切り口が、たとえば、マーケティングの4P(製品、価格、チャネル、販促)などで、モレやヌケやダブリが無いかを確認するのです。

このようにして、研修のスケジュールを厳守するためにも、早めに相手の力量を把握することも、我々にとっては、大切なことです。
今回のように1日研修で夕方6時の飛行機で福岡へ帰らなければならない時などは、特にそうです。
中途半端に終わらすわけにも行きませんから。

今回の1日研修のポイントは、課題をブレインストーミングで洗い出し、その洗い出した課題を優先順位づけして、優先順位の高い課題について、具対策を戦略マップで可視化するのです。
要するに、具体策は、業務プロセスの視点で、理想的な解決の業務フォローを作成。
そして、その課題解決に必要なスキルや企業風土などは、人材と変革の視点、さらにその課題の解決は、ひいては誰に、どのように役立つのか? その解を、顧客の視点に位置付けて、戦略マップならぬ課題解決マップを作成します。
そして、それが絵に描いた餅にならないように、スコアカードで、日課指標をゴール指標を設定します。

1日のカリキュラムの流れを図示すると、以下のようになります。

可視化マップやスコアカードは、戦略の具体化での活用だけで無く、現状抱える問題、課題に対しての具体的な目標や日々の行動を設定する際にも有効な手法なのです。

是非、一度おためしあれ。



↓↓ 可視化経営のstep①~ step⑦はこちらから ↓↓
step① 「経営理念・使命を再確認する」
step② 「20年後の将来ビジョンを描く」
step③ 「ビジョン,戦略,戦術をマップ化する」
step④ 「スコアカードを作成する」
step⑤ 「アクションプランを決める」
step⑥ 「モニタリングシステムを作る」
step⑦ 「経営コクピットを完成させる」