Step6 モニタリングシステムをつくる ~モニタリングツールとしての日報 その22010年11月02日

おはようございます、
経営の見える化 エバンジェリストの本道です。

前回から戦略のモニタリングツールとしての日報の話をしています。
日報には4段階の成長過程があり、第1段階は報告書、第2段階は連絡書としての日報利用でした。
さらに、日報の活用度を上げて、計画書レベルの運用を目指しましょう。

❖計画書レベル
第3段階では、日報の運用を事後の報告書や連絡書から事後前の計画書に変えて行きます。
これまで上司や先輩からのアドバイスは、事後報告であるが故に後手後手という悪循環モードでした。
ここから脱却し、事前に上司や先輩からのアドバイス、そしてチームからの支援を得て、先手先手という善循環モードに変革して行くのです。
本人にとっても事前のアドバイスですから、次の活動が変化し、成果も期待できるようになります。
このように日報を計画書にするには、日報の内容を、これまでの本人の行動という事実中心の報告や上司からのアドバイスを得るための連絡書から顧客の反応や競合の動きなどを中心とした内容に変える必要があります。
そして、本人が顧客の反応や競合情報から判断して、この商談をどう推察するのか、この先どうして行きたいのかを次回予定として記述するのです。



たとえば、以下のような感じで、日報活用ができているだろうか?
担当者〇〇君のある日の日報
⇒☐☐☐商事に企画書を提出した。(事実)
☐☐☐商事の◇◇課長は、いいけど高いと言った。(顧客の反応)
◇◇課長は、いつも高いというが、競合状況を根掘り葉掘り探ってみたが、はぐらかされた。
どうも今回の企画に関しては、競合の△△産業ほうが当社より本当に安いように思う。(推察)
だから次回は、イニシャルコストとランニングコストを含めて5年間の利用で考えた場合には、当社にメリットがあることを伝えるために、比較資料を持参しようと思う。(次回予定)

上司からコメント
⇒それじゃ、この添付のEXCELシートを使って価格シュミレーションをしてみなさいというアドバイスが訪問前にあった。



このように単に営業担当者の行動だけでなく、顧客の考え、推察や次回予定による営業担当者の考え、コメントやアドバイスによる上司や同僚の考えが、やり取りされる日報が、計画書としての日報活用となります。
この計画書としての運用レベルになると、経営の見える化で戦略の具体化で使用する可視化マップの4つの視点のうち財務の視点を除く、顧客の視点、業務プロセスの視点、人財と変革の視点の現場情報を日報から収集可能となります。



↓↓ 可視化経営のstep①~ step⑥はこちらから ↓↓
step① 「経営理念・使命を再確認する」
step② 「20年後の将来ビジョンを描く」
step③ 「ビジョン,戦略,戦術をマップ化する」
step④ 「スコアカードを作成する」
step⑤ 「アクションプランを決める」
step⑥ 「モニタリングシステムを作る」