≪事例研究≫日雑卸売業H社の場合~Step4 スコアカードを作成する(その7)2011年09月06日

こんにちは、“経営の見える化”エバンジェリストの本道です。


今回は、スコアカードを作成する際にどうしても欠かせない思考手順をご紹介します。

❖ 問題の真の原因をつかみ、解決策を見出す
トヨタの製造現場では、何か問題が発生すると、その原因を究明するために、「なぜ?」を5回繰り返すというのは有名な話です。
たとえば右ページのように「最近、仕事で凡ミスが多い」という問題について、「なぜ?」を繰り返しながら、その真の原因(真因といいます)を探るのです。
この例のように、「なぜ?」を5回繰り返して「最近、仕事で凡ミスの多いのは、枕が低いせい」という原因究明(真因)して対策を打たなければ、根本的な問題解決にはつながりません。
問題の真因が想定できたのであれば、次に「どのようにして?」という言葉を繰り返しながら解決策を導き出します。
そして最後に、その解決策に対して「それだけでOKか?」という言葉を投げかけて、他に解決のための選択肢がないかを自問自答します。


❖ 「なぜ」と「どのようにして?」の繰り返しで、問題の解決る
こうした原因を深堀したり、解決策を導いたりする手法は、可視化マップ(ビジョンマップ、戦略マップ、戦術マップ) やスコアカードの作成において欠かせないものです。
「なぜ?」も繰り返しは、可視化マップにおける人材と変革視点⇒業務プロセスの視点⇒顧客の視点⇒財務の視点という下から上へのタテの因果関係そのものです。
また、「どのようにして?」の繰り返しは、財務の視点⇒顧客の視点⇒業務プロセスの視点⇒人材と変革の視点の上から下への流れに相当します。 そして、スコアカードの4つの視点の戦略目標とゴール指標と日課指標の左から右へのヨコの因果関係もまた、「どのようにして?」の繰り返しとなります。また、逆に右から左への流れは「なぜ?」の連鎖となります。
「なぜ?」と「どのようにして?」のキーワードを何度か繰り返しながら、各視点や指標の関係が、しっくりくるか? すなわち、理屈に合うかどうかを吟味してください。

問題や関心事や困りごとなどを興味を持ち深堀する習慣が必要です。
幼い子供が、お父さんに…
「ねぇ、○○って、なぜ△△なの?」、「どうして□□なの?」と聞くかのように。

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