≪事例研究≫日雑卸売業H社の場合~Step4 スコアカードを作成する(その6)2011年08月30日

こんにちは、“経営の見える化”エバンジェリストの本道です。

前々回前回は、スコアカードを作成する際に使うテクニックとしてカードBS法(BS=ブレインストーミング)とグルーピングについて、ご紹介しました。

今回は、グルーピングしたカードの優先順位づけについて説明します。

❖重要度×緊急度マトリックスで優先順位を決める。
洗い出したアイデアに優先順位をつける方法を、前回からの流れで説明します。
分類されたポストイットは、各分野の相対的な優先順位が一目で分かるようにマトリックスにして「見える化」しておきましょう。
マトリックスの縦軸は自社(自部門)としての重要度、横軸は自社(自部門)としての緊急度とします。
ここでのポイントは、事前に自社(自部門)としての重度度は何か、緊急度は何かを具体的に定義しおくことです。

❖優先獣医が一目でわかるマトリックスを作成するコツ
まず、絶対的に優先しなければならない分類がある場合には、以下の分類9のようにマトリックス右上の「自社としての重要度(大)で、自社としての重要度(大)」の位置に貼り付けておきましょう。



その他の分類をどう配置するかですが、いっぺんに重要度と緊急度の2つの評価軸で考えるとややこしいので、まず重要度だけで各分類を相対比較してみましょう。



こうして重要度についての優先順位づけをした後で、緊急度を判断します。 その際に、たとえば横軸の右端を「即時実施」として、左端を「3年以内に実施」、中央を「1年以内に実施」のように具体的に時間を入れてみて、各分類のポストイットに期限を設けて行きます。


分類のマトリックスが完成したら、さらに各分類に属している各々のポストイットの内容を再確認して優先順位を確定させます。

一般的に、重要度(大)で緊急度(大)の位置にある項目(以下の第一エリア)が、優先順位では一番ということになります。

しかし、この第一エリアに配置された分類に属する内容は、すでに会社として着手している場合も少なくありません。その場合は、第二エリアの重要度(大)で緊急度(小)の分類を優先順位の一番として選択することもあります。

いずれにせよ、どういう経緯で優先順位が決定したのかを、後々わかるように、このようなマトリックスで「見える化」しておく必要があります。

カードBS法によるアイデアの洗い出し、洗い出したアイデアの類似のグルーピング、グルーピングしたものを優先順位づけして、一連の作業の完了です。

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