Step3 ビジョン、戦略、戦術をマップ化する~可視化マップのタテの因果関係と注意点2010年08月17日

こんにちは、
経営の見える化 エバンジェリストの本道です。

作成した可視化マップの戦略目標(各視点のポストイット1枚をそう呼びます。)一つ一つのつながりにもルールがあります。

すべての視点で戦略目標が設定され、隣り合う戦略目標が線で結ばれていることが基本となります。(図のⅠ)

いくら線で戦略目標が結ばれているからといって、たとえば財務の視点の戦略目標から人材と変革の視点の戦略目標に線が結ばれるように、隣り合う視点を飛び越して各戦略目標が線で結ばれるのもご法度です。(図のⅡ)

ただし、財務の視点の戦略目標が、「経費削減」や「コストダウン」の場合は、例外的に顧客の視点での戦略目標がない場合もあります。(図のⅢ)

人材と変革の視点の戦略目標が、顧客の視点の戦略目標に直結する場合(図のⅣ)や人材と変革の視点の戦略目標が、財務の視点の戦略目標に直結する場合(図のⅤ)のように業務プロセスの視点の戦略目標がないということは、戦略が組織的な取り組みでなく、個人任せになっているという懸念がありますので再検討が必要です。

また、いきなり業務プロセスの視点から戦略目標が始まっている場合も、再検討が必要です。(図のⅥ)
業務プロセスを十分に活用して行くために社員のスキルや能力の向上、すなわち人材と変革の視点の検討は、付き物です。人材と変革の視点に結びつく戦略目標が存在してこそ、業務プロセスの視点の戦略目標が活きてくるのです。

他の視点の戦略目標と全く結びつかずに、戦略目標が孤立している場合も、再検討が必要です。 (図のⅦ)
戦略目標として一つ一つの内容は、素晴らしくても、最終的に財務の視点、すなわち成果に結びつかないのであれば、意味がありません。

限りある経営資源を投入するのですから、やらないよりはやった方がマシなどと悠長なことを行っている場合ではありませんよね。

また、可視化マップのそれぞれの戦略目標が連結している線に注目して見てください。(図のⅧ)

1つの戦略目標からたくさんの線が分岐していませんか?
あるいは、多くの戦略目標から特定の戦略目標にリンケージ線が集中していませんか?
このような場合は、注意が必要です。
1つの戦略目標からたくさんの線が分岐や集中しているのは、その戦略目標自体が、漠然とし過ぎているということです。

可視化マップ作成の本来の目的は、戦略を社員が理解し具体的な道筋を共有することで、どのようにでも取れる曖昧な言葉にならないように注意する必要があります。

これら戦略マップの作成手順に従って、自社の戦略マップを描いてみませんか?

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是非、私の研修で理解を深めてください。



↓↓ 可視化経営のstep①~ step③はこちらから ↓↓
step① 「経営理念・使命を再確認する」
step② 「20年後の将来ビジョンを描く」
step③ 「ビジョン,戦略,戦術をマップ化する」