Step2 20年後の将来ビジョンを描く~ビジョンの定義2010年07月13日

おはようございます、可視化経営エバンジェリストの本道です。

先にビジョンとは、経営理念に向かって進むための具体的な手段であると定義しました。
そしてビジョンとは、経営理念に到達するための期限つきの夢=目標でもあり、経営理念実現のために、ありたい姿(be)とそれを実現するために払っても良い代償や対価である、なすべき事(do)の2つの切り口で表現することができます。
ですからビジョンは、単なるスローガンや社員を鼓舞するための掛け声と違い、目指す状態を勝ち得るための具体的な行動を示唆する必要があります。
たとえば、「20年後には、○○○地域の○○○における○○○を達成します。そのために、○○○の努力は惜しみません。」といった宣言がビジョンとして必要になります。
平たく言うと、「手に入れたい状態(ありたい姿)のために、どんな努力(なすべき事)をしますか。」という問いに答えたものが、ビジョンとなります。

まず、会社の20年後のビジョンを設定するためにありたい姿を明確にした上で、なすべき事を洗い出しましょう。

ありたい姿やなすべき事の効率的な洗い出し方は、拙著すべての「見える化」実現ワークブックをご参照ください。
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ちなみに、NECグループの企業理念とグループビジョンは、次の通りです。

❖NECグループ 企業理念
NECはC&Cを通して、世界の人々が相互に理解を深め、人間性を十分に発揮する豊かな社会の実現に貢献します。(1990年制定)
※C&C:Computers and Communications ⇒ コンピュータと通信の融合 (1977年宣言)
❖NECグループ ビジョン2017
人と地球にやさしい情報社会をイノベーションで実現するグローバルリーディングカンパニー
企業理念は、企業の目的を表明すると同時に、世界の人々に(誰に)、豊かな社会を(何を)、C&Cを通して(どのようにして)貢献するといった使命を宣言しています。
また、ビジョンには、「企業理念にもとづいて、NECグループが10年後に実現したい社会像・企業像をまとめました。」とNECグループ ビジョン2017に注記があるように、企業理念で目標とした豊かな社会を、ビジョンで人と地球にやさしい情報社会と具体化しています。
また2017というように10年後の目標として2007年にビジョンを宣言しています。
ありたい姿は、人と地球にやさしい情報社会実現するリーディングカンパニー。
そのために、イノベーションに対する努力は惜しまないと宣言しています。

「今は大変厳しい状況にあるけれど、これから先こんなハッピーがあるんだ。あそこを目指して頑張って行くんだ。」と言う成功のイメージを共有しておく必要があります。
例えるなら、出口の明かりが見えないトンネルを手探りで進むよりも、遠い先にでも出口の明かりがある方が、希望と勇気を持って前進できるというものです。

経営の見える化とは、単に売上やトラブルを素早く見える化するのではなく、経営にかかわる人たちの目指すところを文書や図で見える化することも含めて見える化して行こうとする取り組みなのです。



↓↓ 可視化経営のstep①~ step②はこちらから ↓↓
step① 「経営理念・使命を再確認する」
step② 「20年後の将来ビジョンを描く」