社員の動機づけとビジョンの関係について考える2010年06月22日

おはようございます、可視化経営エバンジェリストの本道です。

アメリカの心理学者A.マズローの欲求5段階説という、有名な動機づけ理論があります。

人は、第1段階の生理的欲求から順に、第2段階の安全欲求、第3段階の社会的欲求、第4段階の尊厳欲求、第5段階の自己実現欲求へと、低次元の欲求が実現されるとより高次元の欲求を持つようになり、一度満たされた欲求は、もはや動機づけにはならないという説です。

生理的欲求とは、衣食住など人が生物として生きて行くための基本的欲求です。

安全欲求とは、危険から身を守るための生理的・物理的安全に加え、社会生活を送る上での安全に対する欲求です。

社会的欲求とは、集団に所属し、良好な人間関係を得ようとする欲求です。

尊厳欲求とは、他人から高く評価されたい、責任や権限を持ちたい、自信を持ちたいというような欲求です。

自己実現欲求とは、自己の持つ可能性を最大に追及し、自己にとってあるべき姿の理想的な状態の実現を目指す欲求です。

A.マズローは、社員一人一人の人間形成と成長とは、第3段階の社会的欲求で取り巻く社会との良好な関係を作り、4段階の尊厳欲求により他者から評価される存在となり、5段階の自己実現を通して経営理念を実現させて行くことだと説いています。

要するに人の成長は、仕事の達成から得られるということです。

ですから、少なくとも社員一人一人の自己実現がビジョンと調和する必要があるのです。

さらに晩年、A.マズローは、自ら提唱した欲求5段階説の5段階の上に自己超越という最高次元を提唱しました。

これは、マザーテレサやガンジーのように、自分を超えて、特定個人や人々を幸せにしたいという欲求のことです。

また、自己超越の要素には、真・善・美が必要だとも言われています。
たとえば、自己超越の真・善・美とは、
真は真実であり嘘や偽りのない状態で、
善は地域貢献やボランティアによる社会貢献、
美は地球温暖化防止やリサイクルや省エネを始めとする地球環境への配慮となります。

これら真・善・美を経営理念のベースとして位置づけ、自社だけの利害だけでなく、顧客はもちろんのこと、関わる取引先や地域住民を含めた利害関係者のWin-Win-Winを求めることです。

この機会に、あなたの会社のビジョンに、これらの視点が考慮されているか、チェックして見ませんか。



↓↓ 可視化経営のstep①~ step②はこちらから ↓↓
step① 「経営理念・使命を再確認する」
step② 「20年後の将来ビジョンを描く」