営業戦略を具体化しよう~戦略策定のための心構え~①2013年09月19日

こんにちは、可視化経営エバンジェリストの本道です。

営業戦略を具体化するための手順をを、連載でご紹介しています。
前々回で、戦略マップ作成のポイントについて説明しました。

前回は、以下のような式で、戦略に具体化は、戦略マップとスコアカードから成り立っているという話をしました。

(営業)戦略=何を(What)×どのように(How)=戦略マップ×スコアカード

戦略の具体化のWhatとHowの関係は車の両輪のようなものです。
Whatが解っていても、Howがなく現場が回らなければ、車は前に進みません。
また逆も真なりで、Howばかりせっせと取り組んでも、Whatがピントボケしている すなわち方向が間違っていれば、車はあらぬ方向に進んでしまいます。
このWhatとHowの両輪が、バランスよく、しかも高速回転してこそ、組織として大きな成果につながります。
そして、戦略マップが出来上がったこの段階で、もう一つチェックすべきポイントがあります。
今日は、この点を説明します。

ところで、一昨日(9月16日)のNHKプロフェッショナル 仕事の流儀 ご覧になりましたか?
私は、この番組のプロの日ストイックさや情熱から元気をいただくので、欠かさず見ています。

今回は、~アフリカの大地、志で駆ける~ 
http://www.nhk.or.jp/professional/2013/0916/index.html
というタイトルで、医師国際NPO代表 川原尚行さんのスーダンでの医療活動でした。
2011年の秋に、お世話になっているニチレイフレッシュのこだわりセミナー2011で、川原氏の講演を拝聴したこともあり親近感をもって番組を見ました。

この番組の出中で、中で川原氏は、『病の“背景”を治療する』というくだりがありました。
食力不足や水の問題で病気を引き起こすことだけを、対処療法として治療するのではなく、その背景に対してメスを入れる。食糧不足に単なる栄養剤の投与ではなく、下痢には下痢止めの投与ではなく、それを引き起こしている背景、たとえば下水施設やその地に適合する食物の栽培にまでメスを入れる。
要するに、症状として表面化している病=問題=困りごとに対して、その病の背景までを考察する必要があるということ。
背景=「なぜ、なぜ、なぜ」や「そもそも」という背景を探る必要がある。
なぜ(Why)が、問題解決には、とても重要ということと新ためて認識した次第です。

戦略策定においても、同様だと思います。
戦略の具体化をWhatとHowの視点で検討するあまり、病である問題の背景を治療することを忘れ近視眼的になってしまう場合があります。

戦略策定のポイントは、
まずWhatである戦略マップを作成した際に、戦略の背景である「なぜ」や「そもそも」という視点で戦略マップがずれていないかに確認することが重要です。
そして、自社の経営理念とも照らし合わせて、方向性を適宜確認しておきましょう。
適宜とは、次のHowであるスコアカードを作成した際にも、『病の“背景”を治療する』というチェックが必要となります。