業務プロセスを無視した戦略マップ①2013年02月19日

こんにちは、
可視化経営エバンジェリストの本道です。

前回は、顧客不在型の戦略マップを、ウサギとカメのイソップ寓話ライクで解説しました。
次に陥りがちな戦略パターンは、業務プロセスがごっそり抜け落ちているパターンです。
これは、比較的中小、零細企業に多いパターンです。
幸か不幸か、戦略に組織的に標準化された取り組みが無くても、何とか成り立っているパターンです。



例えば、社長と専務の属人的な対応や頑張りでお客さまが満足しているのです。
お客さまからすれば、しっかり対応してくれるのですから問題ありません。
しかし、社長や専務が不在になると、てき面。

あの人がいれば、きっと○○してくれるとか、
あの人のこんな対応が、とても良かったのにとか、

顧客に提供している価値が低下してしまうのです。
これは、組織として深刻な問題です。

特に、戦略的な取り組みにおいて、組織的としての業務プロセスが欠落していることは、致命的です。

業務プロセスとは、戦略を取り組み際の理想的な業務フロー、すなわち仕事の流れです。
この理想的な業務フローが決まっておらず、各人の属人的な対応に委ねられているならば問題です。

中小企業に置いて、属人的な対応で現状を下支えしている面は、否めません。
しかし、企業として成長を目指すためには、中小企業だから組織的な取り組みが不要だという理屈は、通用しません。ましてや、企業規模が大きくなってから脱属人化を目指しても、思うようには進みません。
小さいうちから、戦略を組織的に、一定の業務プロセスで取り組む習慣と企業風土を培っておかなければ、一朝一夕に取り組めるものでは、ありません。

よく、1、3の壁と言う言葉があります。
年商1億、3億、10億、30億円。
従業員10人、30人、100人、300人
業歴1年、3年10年など
それぞれの規模、経年を超えるために壁があるということがあります。
この壁の一つが、この業務プロセスの取り組み度合いにも現われているように思います。
戦略が、現場の属人的な取り組みとなり、個人商店化しないよう注意したいものです。