顧客不在型の戦略マップ2013年02月06日

こんにちは、可視化経営エバンジェリストの本道です。

あっという間に2013年も1月過ぎてしまいました。
1月のブログは、念頭にあたってのビジョンの話をしましたが、
2月からは、昨年末から話はじめた戦略マップのありがちなパターンについての話=通常モードに戻りたいと思います。

財務の視点以外は、具体化していない=「無設計住宅型」
そして昨年末に、ある程度戦略の具体化がなされているものの、顧客の視点の無いパターン=「顧客不在型」戦略マップの話をしました。

戦略策定段階で、ターゲットとなる顧客のニーズ、お客様の関心事、顧客の困りごとや課題をいかに解決しようかという発想が欠落しているパターンでしたね。



私は、このパターンを説明するときに、「ウサギとカメ」の話を思い出します。
あの有名なイソップ寓話の「ウサギとカメ」です。
ストーリーは、誰でも知っていますよね。そして、ウィキペディアによると、「信(自信過剰)して思い上がり油断をすると物事を逃してしまう。」という教訓となっています。
ご参考まで、⇒ウィキペディア「ウサギとカメ

へそ曲がりの私は、ウサギとカメの話に、勝手な解釈を加えています。
本当にカメがウサギに勝負を挑んだのでしょうか?
ウサギがいくら油断の癖があっても、どう考えても、計算高そうな、守銭奴の代表選手のようなカメが、ギャンブルにでるとは、思いません。(勝手にカメのイメージを決めてしまってすみません。)
そう簡単にカメが、ウサギに競争を挑んだりしないと思いませんか?
売られた喧嘩を勢いで買うほど、カメが浅はかだとは思えません。

私流の解釈では、
カメは、自分が目指すゴール、すなわちビジョンを目指して行動を起こしただけ。
一方のウサギは、自分の目指すゴールではなく、目の前の競争相手であるカメに勝つことだけを考えて競争に挑んだだけ。
お互いの目指すものが明らかに違ったのです。
お互いにビジョン達成というゴールを目指していたのであれば、カメはきっと競争しなかったと思います。(金品、ましてや命がけの勝負など・・・)


要するに、カメは、ビジョンを目指して取り組んだのです。
一方のウサギは、目先の競合相手に焦点をあてただけで、本来の目的を見失っていたのです。
だから顧客のことは、そっちのけで自分の競争相手のことばかり気になる。その競争相手が、ぱっとしないと安心して…。
カメとウサギで例えると、「そんな馬鹿な。」と思うかもしれません。

しかし、顧客そっちのけで、自社の競争相手のことばかり気にして日々の取り組みを、戦略を策定し、実行していることはありませんか?
まさしく、顧客不在の所業。


カメのように、歩みは遅くとも、顧客に焦点を当てて、直実に。
そしてカメの寿命のように末永く継続する企業を目指したいものです。