戦略実行力は、戦略策定段階で作りこまれる~価値観共有のために~2012年10月04日

こんにちは、
可視化経営エバンジェリストの本道です。

戦略策定の成否は、組織としての価値観を共有することが大切だということを、洋菓子店『サント・アン』の経営理念や使命(ミッション)を引用させていただいて、説明してきました。

ちょっと、ここでひとまとめ。
戦略を成功裡に策定するための価値観共有とは、以下の3つ点を押さえることでしたね。
①顧客に提供する価値を組織全体で理解し納得していること
②その価値が具体的な目標に落とし込まれ、行動に表すことができること
③具体的な目標がすぐに目の届くところにあり、継続して(常に)意識することができること



そして、
①を具体的に実施するには、
経営理念をいくつかのセンテンスに分解して、そのセンテンスの意味をサブセンテンスとして文書化してみることでしたね。
営業部門、製造部門、スタッフ部門などの職種の違いや、役割の違いによって、この経営理念のサブセンテンスの言い回しが違うかもしれません。
何も、経営理念が同じでも、その解釈が経営者から現場の一社員まで一緒である必要はありません。
それぞれの立場で、すなわち、自分主語で経営理念を定義できるかが重要です。それができたとき、自分主語のサブステートメントイが書けたときに、経営理念=自社の目指す究極の目的が腹に落ちた瞬間になります。

②を具体的に実施するには、
経営理念やミッション(使命)を、ビジョンに展開することです。このビジョンは、前回のブログで説明した通り、 「ありたい姿」と「なすべき事」を期限付きで宣言したものでしたね。
これをきっちりビジョンとして定義し、ありたい姿(状態:be)を実現するために、なすべき事(行動:do)を行うということです。

そして、③を具体的に実施するには、
ビジョンのなすべき事を、○○○の5カ条などの宣言文や、以下のような「ビジョン設定シート」にとりまとめて、関係者の目に届くよう店内や事務所に掲示しておくことをお勧めします。


❖ビジョン設定シート


❖洋菓子店サント・アンの「お客様へのお約束五ヶ条」