戦略実行力は、戦略策定段階で作りこまれる~その2~2012年07月24日

こんにちは、可視化経営エバンジェリストの本道です。

前回、戦略の必要性を、市場環境=国内の人口減少という観点から考えてみました。
国内のマーケットは、2005年まで「ピザパイで例えると、S寸からM寸へ、さらにL寸へと大きくなってきたのです。
そして、2005年を境に「ピザパイの大きさが、L寸からM寸、さらにS寸へとどんどん小さくなって行くことが確実であるということを説明しました。
これまで、特定の業界や、特定の地域など、それぞれのカテゴリーでトップの座に就けなくても、頑張ればピザパイの拡大に伴って売上の増加が望めたのです。
(本来は、市場拡大の比率以上に拡大した部分が、その会社の本当の頑張りなのでしょうけど…。)

しかし、以下の図のように、国内でのマーケットが縮小のですから、ますます企業の優勝劣敗が明確になることは、抗えない事実です。ですから、ここ数年皆さんの業界でも、合従連衡による再編がおこなわれているのも当然の動きと言えます。


これまでの企業として「勝ち残るか」、「生き残るか」、「倒産か」と言った3者択一から、「勝ち残りか」、「倒産か」の二極化という厳しい時代であり、この状況は一過的なものでないことは、前回の国内人口の推移を見れば明らかです。
実に、年間16,000社、2時間に1件のペースで、企業が市場から姿を消しているのです。
先進国でこのような状況に置かれているのは、日本やドイツ、イタリアなどなど、その中でも人口減少率は、日本がトップバッターなのです。



一方でリーマンショックにより世界的な不景気を引き起こしたアメリカは、一昨年に人口3億人を突破し、2050年には、さらに4億人を突破する見込みです。
(ちなみに、日本の2050年の人口は、前回話したように現状の約3割減の9000万人という見込みでしたね。)
これまでアメリカの戦略や取り組みを、ちゃっかり真似しながら取り組んできた日本企業の『横並びマネっ子戦略』が、最早通用しなくなっているということです。戦略実行のターゲット市場の環境が違えば、おのずと戦略が違ってくることは、想像がつきます。
日本は、これまでにない市場環境で、真似する相手のない、新たな取り組みを余儀なくされるということです。
このように市場環境の変化は、企業としての取りみ組みの変化をもたらします。要するに、市場環境に合った新たな戦略構築を自ら行うことが急務であると言えます。
くどい様ですが、それも自力で。
過去の延長線上にない取り組みを、試行錯誤しながら、企業の勝残りをかけて取り組むことが求められているのです。

さて、昨年、一昨年と何を変えましたか?
何を自らの手で陳腐化しましたか?