現場の抵抗を抑え、スムーズに活動をスタートさせるために2011年12月13日

こんにちは、“経営の見える化”エバンジェリストの本道です。

前々回から、可視化経営を推進するための3つのフェーズを解説しています。
可視化経営を推進するためには、
Ⅰ.企画フェーズ ⇒ Ⅱ.構築フェーズ ⇒ Ⅲ.展開・運用フェーズの
3つのフェーズが必要でしたね。

3つのフェーズの中でも、経営改革を成功させるためには、最初の企画フェーズが非常に重要であることは、前回のブログでお伝えした通りです。

そして、その企画フェーズにおける重要な役割を果すのが、可視化推進チームなのです。
推進にあたっては、下図のように可視化推進チームを中心としたプロジェクト体制で望みます。
この可視化推進チームのメンバーは、経営企画、人事、経理、情報システム部門などから人選します。
会社の規模にもよりますが5名から10名程度が望ましいでしょう。


企画フェーズでは、これまで運用してきた経営のしくみやITシステムが、これからの市場環境にも適合するかどうか調査したり、さまざまな部門が抱えている課題を調整したりするため部門横断的なメンバー構成となります。

経営企画部門や人事部門など、特定の偏った部門から人選してしまうと、自部門の利害や都合を優先したり、全社最適の考慮に欠けたりするため、人選には注意が必要です。

この可視化推進チームのリーダーは、組織の業務や諸制度、ITシステムに精通していることもさることながら、可視化経営を推進するための伝道師としての「熱いハートと問題解決のための冷静な判断力」を持ち合わせていることが何よりも大切です。


痛みを伴う経営改革には、多くの人が保守的な態度を取ります。
「現在動いているプロジェクトや委員会活動はどうするのか?」とか、
「現行の意思決定プロセスや諸制度のちょっとした見なおして良いのではないか」などの声が随所から上がってきます。経営改革の内容はともかくとして、変化すること自体にアレルギー反応を示すのです。

ですから、特に可視化推進チームは、変わることに抵抗する社員に対して可視化経営の目的や意義、可視化経営を実践することによってもたらされる価値を明確に示せるようにしておかねばなりません。

そして問題や抵抗が起きそうな部門やパイロット的に可視化経営に取り組む部門のキーマンを、あらかじめ企画フェーズの早い段階から可視化推進チームのメンバーの一員として巻き込んでおくことも賢明な方法といえます。