戦略的マーケティングにおける可視化経営のすすめ №3
~顧客満足を組織的に生み出すシナリオ~
2024年11月30日

こんにちは、可視化経営のエバンジェリスト本道です。

これまで、以下の戦略的マーケティングの取り組みとして、可視化経営のフレームワークであることをお話してきました。

〘戦略的マーケティング体系〙

戦略的マーケティンにおいて、
① ターゲット顧客を決めること
② 決定したターゲット顧客に満足を与える取り組みであること
③ その取り組みが、組織としての継続的な取り組みであることが、
   重要であると前回のブログでお話しました。

そこで今回は、顧客満足を生み出して期待すべき成果を、継続的に獲得するための方程式(マーケットインにおけるプロフィットチェーン)について考察したいと思います。




① まず、雇用した従業員満足(ES)が、前提となります。
② 従業員満足の従業員は、活動の生産性や定着率が高い状態です。
③ そこから紡ぎだされる製品やサービスは、品質の高いものとなります。
※この製品やサービスの品質とは、製品そのものだけはく、機能、性能、品揃え、製品のデザイン、パッケージデザイン、ブランド、アフターサービス、顧客との緊密さ、顧客対応力、対応のための業務プロセスなどを含めたものを指します。
④ 要するに、顧客への提供価値が高まった状態ですから、ターゲット顧客からの満足(CS)を得ることができます。
⑤ このCS状態が、何度か続くことで(CS×n回)、ロイヤル顧客(LC)へと成長していきます。
⑥ ロイヤル顧客は、その名前の通り、当社にとって忠誠心の高い顧客となります。
※一般的に、ロイヤル顧客は、再購入、関連購買、口コミ(紹介)をしてくれますので、LTV(顧客生涯価値)を高めることができます。
⑦ また、ロイヤル顧客は、それ以外の顧客、例えば新規顧客にかかる手間の5分の一程度ですむと言われているため、売上維持・拡大だけでなく、利益増にも貢献します。
⑧ 企業として、ロイヤル顧客を中核とした安定的な売上、利益確保が可能になることで、自社の利害関係者である株主のみならず、従業員、顧客、取引先、地域住民、地域の自治体などの地域社会への満足(SS)をもたらします。
⑨ 企業としても、確保した利益を配当金の支払い、株式の買い戻し、新規事業への投資、従業員への報酬や福利厚生の充実、負債の返済、社会貢献活動などに活用することができます。



まず、このプロフィットチェーンを基盤として、①ターゲット顧客を決め、現場での具体的な取り組みを決めていく必要があります。


著作紹介

  • 「可視化」、あるいは「見える化」というキーワードが取りざたされている昨今ですが、一般的には、製造現場でのヌケ・モレ防止策であったり、データをただ単にグラフ化し、わかりやすく …

    可視化経営

  • 可視化経営を実践するためには、経営理念、事業ドメイン、ビジョン構築、戦略の導出とその具体化、評価のためのIT活用など幅広いテーマの取り組み …

    すべての「見える化」
    実現ワークブック

  • 経営の「見える化」が注目されている背景、具体的に何をどう「見える化」するのか、どのような経営のメリットがもたらされるのかを、わかりやすく解説 …

    図解ビジュアル
    経営の「見える化」