効果的な業績評価の設定方法2019年2月28日

こんにちは、可視化経営のエバンジェリスト本道です。

2か月ぶりのブログとなりました。

前回は、組織としての「ビジョン」➡「成長戦略」➡「中計」➡「年度戦略」➡「評価」の一気通貫の最終工程である「評価」の概要について解説しました。

評価制度は、「業績」、「能力」、「情意」の3つの視点で評価します。
その中の「業績」の視点での評価につては、例えば営業部門における受注件数、受注金額、売上金額などの結果指標(KGI)だけでなく、その結果をもたらすための組織的な取り組み、すなわち営業戦略ごとにあらかじめ設定した標準プロセスの実施状況をモニタリングするための活動指標(KPI)の達成状況も業績評価に組み込む必要があります。

と、言うものの‥‥
いざ評価制度を見直していくと、
・結果をもたらす活動のすべてを洗い出し、その実施状況を可視化するために、KGIとKPIのセットで管理するのか?
・そうした場合、あまりにもKGIとKPIのセットが多すぎて、運用が回らないのではないか? 
   などの疑問が生まれてきます。

こんな場合には、どこまでの活動をKGIとKPI管理するのかを明確にする必要があります。

(1) KGIとKPI管理するもの
①今年度の施策として組織的に新たに取り組むもの
②今年度の施策として組織的にフォーカスするもの
③これまで取り組んでいる活動(ルーチンワーク)で、組織的に見直しを行ったもの
④経営者層から重点的に取り組むようリクエストのあったもの
※①~④の場合は、必ず業務プロセス(理想的な業務フロー)を作成します
逆に、業務プロセスを作成するからKPIが決定します

(2) KGI管理のみで良いもの
⑤これまで取り組んでいる活動(ルーチンワーク)で、ある程度成果が出てきているもの
※ただし、継続的にKGIが未達(例えば3か月連続KGI未達など)の場合は、KGIとKPI管理に変更する

(3) KGIとKPI管理しないもの
組織的な取り組みには、日々の繰り返される業務プロセスと都度実施する業務プログラムの2種類があります

業務プロセスとは、日常的に何度も何度も繰り返される工程の集合です。
たとえば、「ターゲット顧客への情報提供のための定期訪問」などです。
また業務プログラムとは、定期的な繰り返しの無い一過的な活動です。
業務プログラムは、業務プロセス実行のための事前準備として必要となります。たとえば、先にあげた例のように、「ターゲット顧客への情報提供のための定期訪問」という業務プロセスを実行するために、「初回訪問先の会社案内資料の作成」や「ターゲット顧客への定期訪問のための顧客ランク設定」などの事前準備などのような一過的な活動を言います。

(1)で述べたように業務プロセスを作成したものは、KGIとKPで管理します
一方、業務プログラムのマネジメントは、KGIやKPIではなく期日(ToDo)で管理します
要するに、いつまでに、初回訪問先の会社案内資料の作成するか?
いつまでにターゲット顧客への定期訪問のための顧客ランク設定するか?と言った具合です。
ToDo管理する業務プログラムを、業績評価に取り組む際は、ToDo設定した業務プロセスの期限厳守率で評価します。

このようにして、
・組織として戦略的な取り組みか、否か?
・新たな取り組みか、否か?
・繰り返しの取り組み化、否か?などを基準にして、評価制度の「業績」の視点を設計して行きます。




・業務プロセスは、工程(活動)の集合
・各工程にも、そもそも活動指標(PI:Performance Indicator)が存在する
・各工程すべてのPIを管理するのは大変
・急所となるPIをキーとなる活動指標(KPI:Key Performance Indicator)として管理する
・一般的に、工程の初めの方をKPIとことも有効
※途中の工程のPIをKPIに設定すると、KPIの工程の以前の工程を実施状況が見えないため
・一般的に、工程の終わりのPIを、ゴール指標(KGI:Key Goal Indicator)とする
※途中の工程のPIをKGIに設定すると、KGIの工程の以後の工程を実施状況が見えないため