ある会社の基盤戦略の中計マップ(抜粋:具体化編)2017年10月31日

こんにちは、可視化経営のエバンジェリスト本道です。

前回は、ある生産財の卸売会社の基盤戦略の中計マップの一部を抜粋しました。
今回から成長戦略部分の中計マップを、この事例をもとに考察をしてみたいと思います。

≪ありたい姿≫
20XX年度末に、中計最終年度の年商XXX億円のうち基盤戦略で年商XXX億円、営業利益率XX.X%を達成している。
また、成長戦略で年商XXX億円、営業利益率XX.X%を達成している。←今回からココ
《成長戦略の中期ビジョンにおけるターゲッティング》
以下のセグメント(市場×製品×チャネル)において、ターゲット1は、基盤戦略としています。
それ以外のターゲット2,3,4は、成長戦略としています。
基盤戦略と成長戦略の違いを、ぽんち絵であらわすと、以下の通りです。




成長戦略のストーリーとして、各ターゲットに対しての個別の成長戦略を立案するのではなく、
①まず、基盤戦略で築いた既存商品(当社がノウハウを持ち得意とする商品:得意商品)を突破口に
  新規顧客開拓(特に海外)を行う➡下図のターゲット2
②新規顧客開拓できれば、現行商品の提案で顧客内シェアアップを目指す
  ➡下図のターゲット1(既存顧客となるので基盤戦略)
③ターゲット1やターゲット2より収集した顧客ニーズをとりまとめ、新製品の企画・開発・取扱い
 (自社が取り扱いのない市製品を含む)進め、既存顧客に対して、
  新製品提案を行いノウハウの蓄積を行いつつ顧客内シェアアップを目指す➡ターゲット3
④本中計では、市場または製品のずれかに強みが見いだせることを、突破口にする成長戦略に
  限定したため、市場、製品のいずれにおいてもノウハウの少ないターゲット4については、
  取り組みから除外しました。



このように、成長戦略をターゲット2、3に絞り、各戦略の関係も、ターゲット1のノウハウをターゲット2へ、ターゲット1と2のノウハウをターゲット3に活用できるように考慮して成長戦略をマップにして行きます。