『可視化フレームワークによる中期経営計画策定』
~課題設定型問題解決~
2016年9月26日

こんにちは、可視化経営のエバンジェリスト本道です。

「可視化フレームワークで中期経営計画のベースづくり」をテーマに、ブログをアップしています。

前回は、20年後の将来ビジョンから逆算して3年から5年後のあるべき姿を中計として、
その中計実現のための取り組みが年度戦略に展開されているべきですと言いましたが…。



現場では、いままさしく転倒して血が噴き出しているような問題が、発生しています。
しかし、このように毎日発生する問題は、たとえクリアしたとしても、そもそも発生しないほうが良いのですから、マイナスの状態を平常状態に戻す(原状復帰)「発生型問題解決」となります。
一方、中計は、現在問題が発生しているわけではないけれども、これから先により高い目標を目指す際に、発生するだろう問題を想定して解決策を講じる、±0からプラスの状態に目標を定める「設定型問題解決」ということになります。




(1)発生型問題:現在見えている問題や現実的に起きている問題
(2)目標設定型問題:現在の状態に問題は発生していないが、改善の視点や、
 近い将来の予測の視点を持ったときに認識できるギャップ

中計は、設定型問題解決が中心となりますが、転倒して出血することが頻繁に起こるようであれば、発生型問題についての抜本的改善が必要な場合には、中計に盛り込む場合もあります。
中計は、設定型問題解決の手順で策定して行きます。
図示すると、



❖設定型問題を解決するために、
Step1:いつまでに、どうなったらよいのか=目標を設定して、
Step2:目標と、現状の差を、問題として特定(問題意識)して、
Step3:問題を引き起こした原因を深堀りし、特定(真因)して、
Step4:その真因に対する解決策としての課題(対策方針)を宣言して、
Step5:課題実現のための対策案(方法・手段)を、構造化し論理的に導出して、
Step6:いくつかの対策案を評価し、選択した実行案を具体化(可視化)します
この手順で、次回から具体的な中計の策定手順を開設して行きます。