Step8:「ITシステムへの展開」2016年6月21日

こんにちは、可視化経営のエバンジェリスト本道です。

当社定常コースである「業務改革研修」のワーク部分を、数回に分けて解説しています。



今回から大詰めである「第3のS:仕掛け」に突入します。
これまで業務改善の方向性(What)を、第1のS:戦略ストーリーとして描き、
このストーリーの具体化(How)を、第2のS:シクミ(=業務プロセス:理想的な業務フロー)として、見える化しました。


そして業務改善は、下図のように業務生産性という視点で評価します。
下図の分子の「期待すべき成果が得られること」すなわち効果と、
下図の分母の「そのための取り組みに手間をかけず行うこと」すなわち能率、
これら両方の考慮(効果×能率➡効率)が必要となります。




まず業務生産性の向上は、分子の効果UPありきです。
期待すべき効果が上がらないのに、手間の軽減である分母の能率を追求しても仕方ありませんよね。
初めに、分子の「第1のS」と「第2のS」をキッチリ抑えたところで、「第3のS:仕掛」の代表選手であるITシステムの出番となります。
そして、ITシステムの検討においては、少なくとも以下の5つのポイントを考慮しておく必要があります。

(1) 第2のS:シクミで設計した業務プロセスの取り組みが、
  期待すべき成果に結びついたかどうかを、素早く把握できること
(2) 第2のS:シクミで設計した業務プロセスの取り組みが、
  人材育成につながること
(3) 第2のS:シクミで設計した業務プロセスで必要な情報の入力が、
  簡便であること
(4) 現場担当者が、仕掛けにアクセスして自ら探すのではなく、
  仕掛けからタイムリーに情報が提供されること
(5) 第1のS:戦略ストーリーの変更は、第2のS:シクミの見直しをもたらし、
  シクミの見直しは、第3のS:仕掛けの修正が容易であること

「第1のS:戦略ストーリー➡第2のS:シクミ➡第3のS:仕掛け」という順番と、第3のS:仕掛けの構築には、この5つのポイントをお忘れなく。