SWITCHインタビュー 達人達(たち)「渡辺謙×山中伸弥 PART2」2016年4月18日

こんにちは、可視化経営のエバンジェリスト本道です。

今回は、好きな番組の中の一つを見ていて、思うところを書きたいと思います。
4月16日に放映された、
NHK EテレのSWITCHインタビュー 達人達(たち)「渡辺謙×山中伸弥 PART2」です。
山中教授は、外見からして真面目一本やりの凄い人なのだろうなって勝手に思っていましたが、渡辺謙さんだとのトークでは、コテコテの関西人でサービス精神旺盛の人でした。

トークの中で、山中教授のモットーであるVW(ビジョン&ハードワーク)の話が出てきました。20年レベルでゴールを定め、そのゴールを目指して日々情熱を持って粛々と研究を続ける。それを、あまり最初に張り切り過ぎて後半失速して途中棄権にしてしまってはいけないので、ペース配分を考えて計画的にゴール目指して積み上げて行くと、山中教授のご趣味であるフルマラソンを例にとってお話しされていました。
山中教授が、以前この「VW」の話を稲盛和夫氏との対談でしたところ、稲盛氏からは、「そりゃ違うだろ、仕事はペース配分しながら行うものではなく、全力疾走」と、言われたそうです。
わたしは、稲盛氏にお会いしたことはありませんが、何とも稲盛氏のお人柄が出ている言葉だなと思いました。
そういえば、稲盛氏の成功の方程式=考え方×情熱×能力
ちなみに「情熱」は、その人の後天的な努力、「能力」は、その人の先天的に与えられたもの
これも、山中教授のVWと同じですよね。

V(ビジョン=考え方)×W(ハードワーク=情熱)×能力

少々脱線しましたので、山中教授の話に戻します。
単身アメリカに乗り込み、iPS細胞の研究に没頭するときは、VWを個人で実践すれば良かったのですが、現在の悩みは、iPS細胞研究所の世帯が400人にもなり研究者というよりも経営者として組織を運営して行かなければならないことだと。
そりゃ非凡なスーパーマンが、「VW」をモットーに掲げて、マラソンや全力疾走すれば、一定の成果が出るでしょう。ただし、そこにはそもそも頑強な意志が必要な気がします。(いや、このブレない意志があるからこそスーパーマンなのでしょうが…)

一方、会社として組織としての成功にも「VW」を適用するとすれば、組織に所属するメンバーの気持ちを一つにするためのビジョンが重要なのは、同じです。しかし、会社という組織は、普通の人(凡人)に非凡な成果を求めるものです。
凡人が非凡な成果を求める組織においては、個々人の能力や努力だけに頼るのではなく、「組織におけるシステム」が必要となると思います。


ここで言う「組織におけるシステム」とは、組織にITシステムを導入し活用すると言う意味ではありません。
組織としてビジョンを掲げ、そのビジョンを現場に分かり易い戦略ストーリーにして、その戦略ストーリーを現場での実行レベルまで具体化したシクミ(業務プロセス)に落とし込む、さらにそれを効率的に加速させ、掲げたビジョンの進み具合をモニタリングするための仕掛け(ITシステム)が、組織として「VW」を推進するには、必要だと思います。



これぞ、まさにビジョンからの逆算で3つのSを構築する「可視化経営

あっ、Switchインタビュー達人達のもう一人のゲスト渡辺謙さんの話を全くしていませんでしたが、渡辺謙さんも、2度の白血病を克服して見事ハリウッドスターとして確固たる地位を気付いておられる自他ともに認める「全力疾走型」ですね。
渡辺謙さんのすばらしさは、再放送で、是非ご覧ください。
再放送は、4月21日(木)Eテレ 午前0時00分~午前1時00分です。
http://www4.nhk.or.jp/switch-int/x/2016-04-20/31/16158/2037110/