業務改革研修のエッセンス③2015年12月24日

こんにちは、可視化経営のエバンジェリスト本道です。

前回から、「業務改革研修」というオープン型の研修のエッセンスをご紹介しています。



この研修は、1日で業務改善の中核となる現状の業務フローを作成するワークショップ型の研修です。
詳細は、当社ホームページをご覧ください。
https://www.ni-consul.co.jp/etp/2015/affairs.html
前回は、業務フロー作成における記号使用上の注意点を、ご紹介しました。

業務改革の事前準備ができたところで、今回から数回にわたって業務改革の進め方を解説して行きたいと思います。
業務改革の実施手順は、大きく分けると、①ストーリー②シクミ③仕掛けの3つに分けることが出来ます。

①ストーリーとは、業務改革を実施するための目的とその方針です。
この業務改革を行うことで、何を解決しようとしているのか。そのための方向性を定義して共有することです。
検討するメンバーの行先すなわち目指す目的が違っていると、目的地に向かう具体的な取り組みが違ってしまいます。
同じ方角に向かっていればイイじゃないかと思うかもしれません。
しかし、目的地の近くまで来ていても、最終的には目的地を探して到着しなければなりません。
目的地の近くまで来てから目的地を探していたのでは、非効率です。
まず、業務改革のスタートーは、業務改革の目的地の決定=ストーリーの決定です。
業務改革という課題解決を解決するためには、何を(What)×どのようにして(How)の2つの視点をしっかりと、定義しておくことが必要です。 経営で言うところの戦略に該当しますね。
そして、ストーリーが決定したらそのストーリーを、現場で実現するための理想的な手順を具体化します。
この理想的な手順を業務プロセスと言って、②シクミとなります。
この業務プロセスをフロー図として見える化する方法は、前々回と前回の業務改革の事前準備でお話しました。
②シクミが完成したら、このシクミを、安定的に、経済的に運用できるように、仕掛けに落とし込みます。
そうです、標準化したシクミ(業務プロセス)を、IT化できそうなところは、ITを上手く活用して効率を上げて行きましょう。
これが、③仕掛けなります。
最後に、検討した①ストーリーの取り組みが、具体的な②シクミとなり、③仕掛けでITを活用して効率よく成果を挙げたかどうかを検証し評価することも、この③仕掛けに含まれています。

これを、図に表わすと、以下の3つのSでまとめることができます。




❖業務改革とは、
これまで一定の成果を出して来た自社の製品やサービスに対して、市場環境の変化に対応したストーリーを策定して
⇒第1のS:戦略ストーリー(戦略マップによる戦略の見える化)
ストーリーを現場で徹底するための業務プロセスの具体化を行い
⇒第2のS:シクミ(業務プロセスの標準化)
業務プロセスを効率良く行うための取組み
⇒第3のS:仕掛け(ITシステム活用による改善活動)を行うことです。

たとえば、今年のクリスマスイブは、家族で楽しいひと時を過ごしたいとします。
そのための、①ストーリーは、家族(誰と)で、クリスマスイブ(いつ)を、ヘルシーな自家製クリスマスケーキを作ること(どのようにして)です。
そして、そのヘルシーなケーキを作るための具体的な手順(レシピ)が、②シクミとなります。
そのレシピを安定的に実現するための調理器具が、③仕掛けとなります。



さあ次回は、この3つのSに従って、以下のステップを順に解説して行きます。