こんにちは、可視化経営のエバンジェリスト本道です。
「今こそ、業務改革!!」というテーマを事例企業で、業務改革の手順をご紹介しています。
第2のS:シクミ/業務プロセスの見直しには、以下のような手順があります。
①間接業務でのボトルネックの見える化
・業務プロセスの全体像におけるムダ、ムリ、ムラとなっている部分を特定し、間接業務でのボトルネックを「無くせないか、減らせないか」の視点で見直します
②直接業務でのボトルネックの見える化
・業務プロセスの全体像におけるムダ、ムリ、ムラとなっている部分を特定し、直接業務でのボトルネックを「無くせないか、減らせないか」の視点で見直します
③業務プロセスの段階的詳細化
・さらにボトルネックの業務プロセスを詳細化し、その業務プロセスの手順を「いくつかのカエル」の視点で見直すことであるべき業務プロセスを描きます
④第1のS:戦略ストーリーとの整合性の確認
・ボトルネックを解消することで、第1のSである戦略ストーリーに沿った業務プロセスとなっているかを確認します
今回は、
③業務プロセスの段階的詳細化について、解説します。
ウキペディアによると、ボトルネック (bottleneck) とは、システム設計上の制約の概念。英語の「瓶の首」の意。一部(主に化学分野)においては律速(りっそく、「速さ」を「律する(制御する)」要素を示すために使われる)、また『隘路(あいろ)』と言う同意語も存在する。
80-20の法則などが示すように、物事がスムーズに進行しない場合、遅延の原因は全体から見れば小さな部分が要因となり、他所をいくら向上させても状況改善が認められない場合が多い。このような部分を、ボトルネックという。
瓶のサイズがどれほど大きくても、中身の流出量・速度(スループット)は、狭まった首のみに制約を受けることからの連想である。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%8D%E3%83%83%E3%82%AF
それで、余計なものを注ぎ込もうとするからボトルネックが生まれる。その余計なものを流すのを止めればボトルネックが、解消するのではないかという発想のもとに、まず①間接業務のムダの見直しと②直接業務のムダの見直しを行ったのです。
それでも、ボトルネックが解消しないのであれば、瓶の首をすげ替えようというのが、今回の取り組み③ボトルネックの段階的詳細化による見直しです。ご想像いただけると思いますが、瓶の首をすげ替えるのですから、それなりの大手術となります。
しかし、瓶そのものを取り換える=組織全体を取り換えるよりも、余程ボトルネック部分を取り換えた方が、合理的です。
で、ボトルネックとおぼしき工程に、マーキングして、その一番大きなボトルネックから順番に解決していこうという考え方で、取り組みます。
まず、最大のボトルネックが、取り除ければ、次のボトルネックまでは、流量がアップします。
注意したいのは、大きなボトルネックが、全工程のいくつかに点在している場合です。
その時は、迷わずに上流工程のボトルネックの見直しに優先順位を上げて取り組んでください。
下流工程で、ボトルネックを解消しても、上流工程のボトルネックが解消しなければ、いつまで経っても、これまでと同じ流量でしかインプットが、ないのですから。
長々話しましたが、以下の通り、歯科材料卸のA社にとってのボトルネックは、案件創出フェーズです。
この案件創出プロセスのボトルネックを、詳細化すると、以下のようになります。
詳細化した案件創出プロセスの中でのボトルネックは、3.イベントフォロープロセスだということが判明しました。それで、このイベントフォロープロセスを、さらに詳細化しました。
詳細化と言っても、A社は、この段階で組織として標準化した手順がありませんでしたので、以下のような手順を新たに作成しました。
このようなボトルネックの部分を段階的に詳細化しながら、新たなプロセスを構築するのが、③ボトルネックプロセスの段階的詳細化によるプロセスの見直しということになります。
A社は、このボトルネックの段階的詳細化を行い、以下のような新たなプロセスを手に入れました。