ある営業部門の課題解決マップ(後編)その12014年08月20日

こんにちは、可視化経営のエバンジェリスト本道です。
久しぶりのアップです。
今回は、「ある営業部門の課題解決マップ(後編)その1」の巻です。


 営業部門での課題の定番中の定番と言えば、「新規顧客からの引合い創出」
このテーマについて、スコアカードを作成します。
今回は、財務の視点と業務プロセスの視点を導出してみましょう。

前回は、戦略マップと業務プロセスを作成しました。
《新規引合い創出のための戦略マップ》と《企画構築の業務プロセス》は、以下の通りでしたね。


この戦略マップと業務プロセスからスコアカードを作成して行きます。
まず、スコアカードの完成形を以下に示します。


スコアカードの作成手順は、以下の通りです。
①まずは、財務の視点のゴール指標を設定します。
②つぎに、業務プロセスの視点のゴール指標と日課指標を決定します。
③そして、人材と変革の視点のゴール指標と日課指標を決定します。
④さらに、顧客の視点のゴール指標と日課指標を決定します。
⑤最後にもう一度、財務の視点のゴール指標を確認します。

①財務の視点は、ゴール指標だけです。敢えて言うなら、財務の視点の日課指標とは、顧客の視点、業務プロセスの視点、人材と変革の視点のゴール指標と日課指標になります。
財務の視点のゴール指標は、制約条件となります。
ですから、「これだけの財務の視点のゴール指標を達成します。」と宣言するものです。戦略マップを実施したら実現できるゴール指標、すなわち前提条件ではありません。前年度の新規開拓での取引実績があれば、今回は、どれだけ積み増しします。
そのために、この戦略マップの新たな取り組みを行いますという順序になります。
②つぎに、業務プロセスの視点のゴール指標と日課指標を導出しましょう。

企画構築プロセスの業務フローにおいて、STARTの工程とEND工程、具体的には、業務プロセスのはじめのほうの「ターゲッティング」や「ネタ」が、日課指標の対象となります。また、業務プロセスの終わりのほうの「資料作成」や「周知徹底」が、ゴール指標の対象となります。
ターゲッティングから業務プロセスがスタートして、順調に工程が進めば、企画書や資料などが終盤の工程で成果物として出来上がった件数をカウントすることによって、業務プロセスが順調に回ったと見なせば良いと考えます。
ですから業務プロセスの視点のゴール指標は、企画書・事例・情報資料 1件/月・拠点となります。
つぎに、業務プロセスの視点の日課指標は、業務プロセスのはじめのほうの「ターゲッティング」や「ネタ」などをINPUTとして用います。
ここでは、企画書を書くための「ネタ」をINPUTとして採用しました。この「ネタ」を一定のフォーマットの情報収集シートに各人が記入しておくのです。
要するに、業務プロセスの視点の日課指標は、情報取集シート 1枚/週・人ということになります。

如何ですか、社内における具体的な取り組みをフローに表すことができれば、半ば自動的に業務プロセスの視点のゴール指標と日課指標が、導出できるということです。

今日のポイント:
戦略の具体化の肝は、業務プロセスの具体化、見える化すること。