可視化経営入門講座からの質問に学ぶ2014年05月28日

こんにちは、可視化経営のエバンジェリスト本道です。
今回は、「可視化経営入門講座からの質問に学ぶ」です。

先週5月21日、東京で可視化経営入門講座
そして、
翌日の5月22日に、経営の「見える化」と「ゲーム化」で戦略実行力を強化せよ!
~戦略を描き、社員を巻き込む可視化経営~

と題して、可視化経営セミナー(4月開催内容の追加セミナー)を実施しました。

可視化経営入門講座は、基本的に2名1組で、自社の営業戦略の策定法を戦略マップ、スコアカードを作成しながらご理解いただこうというものです。
一日で、論理的な戦略策定手順のレクチャ、お帰りには、自社のリアルな戦略のスコアカードをお持ち帰りいただく実践的な講座です。
ワーク中は、私を含め数人のコンサルタントが、スコアカード作成まで、個別にお手伝、各社の実態に即した事例を個別に紹介しながら進めていく、とってもコイ~講座なのです。
作成してみたけど、しっくり来ないというチームには、成果物のスコアカードをお預かりして、添削サービスもやっています。

どうです、至れり尽くせりでしょ! 来月6月10日は、大阪で開催します。 7月以降も全国で開催しますので、是非ご来場ください。


今回は、
その講座であった質問から、スコアカード作成における大切なポイントをひとつ
スコアカードの出来、すなわち戦略の具体化の出来は、業務プロセス検討シートの出来にかかっている。
このシートが、うまく作成できれば、スコアカード半分できたも同然。

業務プロセスとは、戦略マップの4つの視点の中の業務プロセスの視点の策定のために描く、業務の理想的なフロー
顧客の視点で選択した顧客ニーズを組織的に対応するための理想的な業務フローを、業務プロセスとして、表現するもの。
たとえば、こんな感じだ。


気をつけなければならないのは、顧客ニーズに対応する現在の業務フローを書くのではなく、あくまでも理想的な業務フローを書くことである。
一度も取り組んだことがない業務フローでも、これまでの経験や知識、知恵を総動員して理想的な業務フローを書いてみよう。
くどいが、これがスコアカードの肝。

ここで、入門講座の参加者からの質問あり。
「自分たちが書いた業務プロセスが、本当に理想的かどうか客観的に評価する上手い手はないか」と。
「そんなもんあるか。3人寄れば…。みんなで、生みの苦しみで考えたのならば、それを理想として信じたら。」と言いたいところを。

以下のように回答。
みんなで、知恵を絞って検討した業務プロセスを、理想の業務プロセスとして仮定し、それをトライアンドエラーで見直して行くことが重要。
そして、みんなで作成して理想であると決めた業務フロー(TO BE)=すなわち、業務プロセスと現状の取り組み(AS IS)を、比較したときの関係を、以下の0から5の6つの状態に分けて客観的に評価することで、現状より状態の良い組織的な対応が、担保されるのではないかと思うとお答えした。


《捕捉》
レベル0:業務プロセスらしきものも存在しない状態。
レベル1:出来る人、一部の人だけが、取り組んでいる属人的な状態。
レベル2は、そのできる人のやり方や成果物を、組織的に共有しだして、ナレッジや成功体験として、活用した状態。しかし、思い付きレベル。
それを、組織的に業務フローや手順書、マニュアル化した状態が、レベル3だ。
レベル4:その業務フローの現場での実行度合いを指標化〔スコアカードのKGI(ゴール指標)やKPI(日課指標)の設定〕して、モニタリングできる状態。
さらに、作成した理想的な業務プロセスに改善の手順を加えることにより、最適化した状態まで業務フローに組み込まれたレベル5の状態となる。

みんなで検討した業務プロセスは、レベル5の状態となっているだろうか。
そして、現状の業務プロセスは、どのレベルにあるだろうか。

スコアカードに限らず、我々の仕事。レベル5の最適化された状態になっているか?
それを、意識しているか。
業務プロセスの状態レベルの客観的評価は、スコアカードの業務プロセスの視点の確認だけでなく、組織的な活動そのものにも当てはまるポイントであると思う。

たとえば、レベル2の会社は、何をやっても、レベル2となっていないだろうか。
まず、戦略的な取り組みから、組織的な取り組みのレベルを上げる。
そして最終的には。組織的な活動すべてのレベルが上って行くのかもしれない。