個別研修レポート(2)2014年01月17日

こんにちは、可視化経営エバンジェリストの本道です。

昨年末に、ある地方の機械工具の専門商社(年商60億円、社員100名、創業40年)で、営業部門の基盤戦略の策定研修を行ってきました。
この会社の基盤戦略策定研修の2回目をお伝えします。

初日の討議では、
基盤戦略のスローガンである、「モノづくり企業に対して、ソリューションカンパニーとしての価値を提供しよう。」のソリューションカンパニーの定義を明確にするために、ソリューションカンパニーとして成功している状態、ありたい姿を描きました。
そして、ありたい姿(状態)を実現するために、なすべき事(行動)を、4チームそれぞれに出来るだけ洗い出しました。


それを、4つのチームでまとめると、以下のようになりました。


さらに、「モノづくり企業に対して、ソリューションカンパニーとしての価値の提供」とは、「顧客のビジネス上の課題に対して、ベストな解決策を、自社の総力をあげてスピーディに提供し、顧客ロイヤルティを長期にわたり維持すること。」と定義しました。
さらに、そのためになすべき事を洗い出して、その内容を営業活動の以下の3つのフェーズに分けてマッピングしてみました。

Ⅰ.引合い創出フェーズ(ターゲット顧客へのアウトバウンドによる活動から引合い創出まで)
Ⅱ.引合い対応フェーズ(具体的な引合い発生から受注まで)
Ⅲ.アフターフォローフェーズ(受注から納品完了まで)

この中で、特に新規顧客における引合い創出までの活動であるⅠ.引合い創出フェーズにおいて、上手く行っていないという声が大方の意見でしたので、このフェーズについての取り組みを具体的に検討しました。

引合い創出までのフェーズは、お客様の困りごと、問題点や課題、関心事をお聴きすること。
そのために、お客様との関係性を如何に作るかという点、すなわち新規訪問での初回訪問の切れ味について討議を重ねました。

まとめると、以下の手順が、1.引合い創出フェーズのストーリーとった。

(1)新規や取引の浅い顧客とは信頼関係の構築が急務となる。
(2)そのためには、訪問頻度(量)と、その訪問の内容(質)が重要となる。
(3)ここでは、自社の合で、いきなり商品やサービスを売り込まないことが重要である。
(4)目的は、あなたが顧客にとって価値ある人物で、課題を解決できる人物であると印象づけることにある。
(5)この関係ができれば、顧客の個別情報が見えてくる。聞けるようになる。

⇒そのための具体的な活動(以下①~③)を、戦略マップにまとめた。
①.顧客のフォーマルな情報は、事前に調査し把握しておくこと
②.顧客の利害関係者の環境の変化を把握し、予測すること
③.事例を用いて一般的な問題点とその原因、課題とその解決策の指摘ができること

ソリューション営業として、新規開拓時のターゲット顧客との信頼関係構築のための取り組みを、戦略マップに落とし込みました。
次回は、この戦略マップをスコアカードに落とし込んで行きます。