営業戦略を具体化しよう~スコアカードに落し込もう~2013年06月26日

こんにちは、可視化経営エバンジェリストの本道です。

営業の戦略立案をスパッと作成するための手順を、連載でご紹介しています。
この内容は、『可視化経営入門研修』の内容の抜粋です。



前回は、ターゲット顧客のニーズを洗い出して、自社で取り組むための優先順位づけをしました。
今回は、財務の視点と顧客の視点の課題が明確になったところで、スコアカードに、転記して整理しておきましょう。

今回、用意したスコアカードは、営業戦略策定のための専用のフォーマットです。
まず、この営業戦略策定用スコアカードのフォーマットについて説明しておきます。



財務の視点は、5月15日のブログで説明した、ターゲット顧客の定義をスコアカードの左側の戦略マップの課題の部分に転記します。

例えば、既存顧客に既存製品やサービスをより多く提供するのであれば⇒「市場浸透戦略による売上UP」ということになります。
このターゲット顧客のいくつかのニーズの中で、特にどのニーズに拘ってに行くのかを優先順位づけシートで決定しました。
その優先順位づけシートで決定したニーズを、スコアカードの顧客の視点の課題として転記します。

例えば、分類5:顧客にとっての有効な情報提供についてで、その内訳が、『タイムリーで有益な情報提供』というのであれば、顧客の視点の課題には、「タームリーな提案をしてほしい」というように記述します。
※顧客の視点の記入ポイントは、顧客ニーズですからあくまで顧客主語で書くということです。

そして、顧客の視点の課題から業務プロセスの視点の課題を洗い出す際の工夫をご紹介します。
それは、顧客の視点で課題としたニーズが、営業活動のどのフェーズかを明確にしてから業務プロセスの視点の課題を検討するということです。

具体的には、
Ⅰ.引合創出フェーズ(具他的な引き合いを顧客ごとに発生させるための営業活動)
Ⅱ.引合対応フェーズ(顧客ごとに発生した具体的な引き合いを受注まで進展させるための営業活動)
Ⅲ.受注後対応フェーズ(顧客ごとに受注した製品やサービスを納入し売上計上するまでの営業活動)
Ⅳ.日常対応フェーズ(ターゲット顧客からの問い合わせやクレームなど随時発生する対応)


どのフェーズについて、顧客の視点の課題があるのか?
そして、その課題を組織的に対応するために何をすべきなのかを明確にするのが、業務プロセスの視点の課題となります。



次回は、業務プロセスの視点の課題について考えて見たいと思います。