こんにちは、可視化経営エバンジェリストの本道です。
営業の戦略立案をスパッと作成するための手順を、連載でご紹介しています。
この内容は、『可視化経営入門研修』の内容の抜粋です。

前回は、前々回にポジショニングしたターゲット顧客(誰に、何を、どのようにして)のニーズの洗い出しを行いました。
以下のような分類で、顧客ニーズを整理しましたね。
分類1:当社の業務プロセス、業務品質やしくみについて
分類2:提供価格について
分類3:ターゲット顧客と当社の人的関係・対応力について
分類4:流通チャネル・立地などアクセスについて
分類5:顧客にとって有効な情報提供について
分類6:製品や提供するサービスの品質・機能・性能について
分類7:分類1~分類6のいずれにも属さないポストイット群で、分類名を設定します。
分類8:どの分類にも属さない単独のポストイットで、分類名を『その他』とします。
そして、自社としてターゲット顧客のニーズのどの点に対応して行くのかを、『顧客ニーズの優先順位づけシート』を使って明確にしました。
実は、この顧客のニーズの分類は、バランス・スコアカードを開発したキャプラン&ノートンの戦略マップの顧客の視点における顧客価値の提案と符合します。
Ⅰ.卓越した業務プロセスで、顧客ニーズに対応する。
Ⅱ.顧客との関係性の重視で、顧客ニーズに対応する。
Ⅲ.製品リーダーシップで、顧客ニーズに対応する。
この切り口を、先に挙げた6つの分類に当てはめてみると、以下のようなマトリックスになります。
Ⅰ.卓越した業務プロセスで、顧客ニーズに対応する。
⇒分類1:当社の業務プロセス、業務品質やしくみについて
⇒分類2:提供価格について
Ⅱ.顧客との関係性の重視で、顧客ニーズに対応する。
⇒分類3:ターゲット顧客と当社の人的関係・対応力について
⇒分類4:流通チャネル・立地などアクセスについて
⇒分類5:顧客にとって有効な情報提供について
Ⅲ.製品リーダーシップで、顧客ニーズに対応する。
⇒分類6:製品や提供するサービスの品質・機能・性能について
顧客ニーズは数あれども、要するに自社として何をして、何をしないのか。
特に何をやらないのかという意思決定が、重要となります。
競合他社と競争上の優位点を、自社としてどこに置くかを決定することが、戦略づくりの第一のポイントとなります。
すなわち、誰に何をどのようにしてという顧客のターゲッティングと、顧客の視点におけるニーズの特定=自社の営業戦略上のポジショニングを具体的に定義することになります。
くれぐれも、「あれも、これも」と、欲張って、結局メニューだけやたらと多い売れないラーメン屋にならないようにしてくださいね。