人材と変革の視点を洗い出すために2013年04月03日

こんにちは、可視化経営エバンジェリストの本道です。

前回は、戦略マップの4つの視点(財務の視点、顧客の視点、業務プロセスの視点、人材と変革の視点)の中の人材と変革の視点についてお話ししました。
顧客ニーズに対応するために必要な業務フローは、描けるのだけど(業務プロセスの視点)、人材と変革の視点を洗い出しが難しいという声を、よくお聞きします。

今回は、人材と変革の視点の洗い出しのポイントについてお話ししたいと思います。

手順は、業務プロセスの視点で理想的な業務フローを作成しましたよね。
例えば、以下のような業務プロセス作成シートに、黄色のポストイットで理想的な業務フローを書き出してみまよう。(ポストイット10枚程度の粗さで表現するのがポイントです。)



この業務フローは、もちろん現在取り組んでなくて良いのです。
できてないけど、「こんなことができたら、きっと顧客の視点で選択した顧客ニーズが叶えられるだろうな~」という雰囲気が漂ってないといけません。
(結局のところ、やってもなければ分かりませんが、まずは、業務の流れを仮でも結構ですから作成してみることが大切です。)

そして、作成した業務プロセス(理想的な業務フロー)を眺めて、自社が取り組んだ時に、「この工程(黄色のポストイット10枚程度のいずれか)が、きっとボトルネックになるだろうな」というところに注目してみましょう。
(ボトルネックになりそうなポストイットの右隅にでもマーキング「×印」してみると良いでしょう。)

そして、
なぜこの工程が、自社のボトルネックになるのか?
なぜ、ボトルネックになると想定したのか?
一番ボトルネックとなる工程を、「なぜ、なぜ、なぜ」を繰り返しながら、原因分析してみましょう。

いかがですか?
なぜ、なぜ、なぜをズーッと繰り返すと、最終的にどこに行き着きましたか?

なぜ、なぜ、なぜを深堀りすると、「ヒト、モノ、カネ、時間、情報など」の経営資源に行き着きませんか。
特に、
うちの会社には、この工程を進めるためのスキルが無いとか、ノウハウが無いとか、やる気が足りないなどのヒトの問題に行き着きませんか。

ボトルネックの原因分析で、「なぜ、なぜ、なぜ」と深堀りして、最終的にヒトの問題にまで行き着いたら、その一つ手前の原因に着目してみましょう。
ヒトの問題に至る一つ手前の原因が、人材と変革の視点となるのです。

この原因を解消すれば、業務プロセスの視点で描いた理想的な業務フローが流れだし、その組織的な流れが、顧客の視点のニーズに対応することになるのです。
その結果として、顧客ニーズに対応したかどうかの尺度として、財務の視点の指標が達成されるということになります。
どうですか、人材と変革の視点⇒業務プロセスの視点⇒顧客の視点⇒財務の視点が、1つのストーリーとしてつながりましたか?