こんにちは、可視化経営エバンジェリストの本道です。
前回は、経営理念実現のために、まず20年後のビジョンを検討して、つぎに中期経営計画を立案し、そして本年度にまでブレークダウンする=逆算スケジュールのお話をしました。
このビジョン、中期経営計画、本年度施策をパッと見て分かるように、可視化マップの作成をお勧めしました。
この可視化マップは、財務の視点、顧客の視点、業務プロセスの視点、人材と変革の視点という4つの視点で表現しましたね。
皆さんの会社には、20年後でなくてもかまいませんが、ビジョンがありますか?
中期経営計画が明確になっていますか?単に、売上、利益、人員規模やターゲット顧客の宣言だけになっていませんか?
今期の施策が具体化していますか?
財務の視点、顧客の視点、業務プロセスの視点、人材と変革の視点の4つの視点に分けて、ビジョンでも中期経営計画でも今期施策でも構いませんから、自分の会社のものを描いてみましょう。
ちなみに4つの視点の意味するところは、ビジョン、中計経営計画、年度方針のそれぞれの達成を評価するための財務的な尺度を財務の視点として設定します。
営業部隊なら、売上金額や営業利益率などになります。
また、顧客の視点は、結果として財務の視点を達成するためにターゲット顧客に、どのような価値を提供して満足していただくかを定義したものになります。
そして、その顧客価値を提供するための組織的なしくみをどう回して行くのかを、業務プロセスの視点で表現します。
さらに、組織的なしくみを運営するための人材(スキルやマインド)育成をどうして行くのかも、人材と変革の視点で忘れずに考慮しておきましょう。
これで、4つの視点を網羅したマップの完成です。
さあ、サインペンと引出のころがっているポストイットを取り出して、ビジョンマップなり戦略マップ(中期経営計画のマップ化)なり、戦術マップ(今年度の施策)を書いてみましょう。
まさか、以下のような可視化マップになってないでしょうね???
ご覧のとおり、財務の視点だけ設定されていて、あとの3つの視点は、何もない!!!
名付けて、「無設計住宅型」です。
これじゃ、いつ潰れてもおかしくありませんよね。
もし、あなたの自宅を設計図なしで建てると言われたらどうしますか?
建築物に設計図が必要なように、経営にも設計図が必要だと思いませんか?
従来の取り組みを従来のごとく実行しているような取り組みをマップにするのであれば、これでも構いません。というより、そうであれば、わざわざマップを書く必要もありません。
まず、こんなビジョン、中計経営計画、今期施策になっていないかチェックしてください。