可視化推進チームによる全社目線の総仕上げ2012年02月15日

こんにちは、可視化経営エバンジェリストの本道です。
今回は、可視化経営構築フェーズの最終段階における可視化推進チームの取り組みについてご紹介します。

❖可視化マップやスコアカードのチェック
可視化推進チームのメンバーは、構築フェーズにおけるグループ討議の活性化を支援したり、可視化マップやスコアカードの作成方法についてのアドバイス行ったりします。
また、可視化マップやスコアカードといった各部門が作成した成果物について、次のような視点で評価し、成果物の不備・不具合を総合的にチェックして各部門にフィードバックする役割を担っています。


①戦略マップの財務の視点、顧客の視点、業務プロセスの視点、人材と変革の視点の戦略目標のモレ、ヌケ、ダブリや各視点の戦略目標の因果関係が成立しているかを確認する。
②スコアカードのタテとヨコの因果関係がつながっているか、また表現は適切であるかを確認する。
③ビジョンマップ、戦略マップ、/戦術マップの各マップにおいて、時間軸の整合性がとれているかどうかを確認する。

※ただし可視化推進チームの役割は、あくまでも可視化経営のルールに則って成果物を作成しているかどうかを確認するものであり、作成した成果物そのものの質を問うものではありません。


❖部門最適から全体最適へ
さらに、本社-支社-支店や全社-事業部-部といった組織間のズレを調整して、全体最適を図ることも役割の重要な要件です。
たとえば法人営業部内に関東支社、中部支社、大阪支社があり、それぞれ支社の配下に支店が数箇所ずつある場合は、営業本部の目線で各支社、支店の可視化マップやスコアカードをチェックし、支社間、支店間で整合が取れているかどうかを確認します。
また、法人営業本部と各支社、各支社とその配下の各支店の可視化マップやスコアカードの整合についても確認が必要となります。
日頃は、分業体制でそれぞれの仕事をしているため、得てして部門最適を重視しがちです。単に部門最適の積み上げが、全社最適になるのか、可視化推進チームの調整のもとで、こうした総点検作業を行うことは、営業本部長や各支社長をはじめとする全社員が全社的、部門横断的な視点で戦略を検討するための良い機会となります。
こうした全体最適のための組織間の調整は、全体を客観的に見渡せる立場にある可視化推進チームが中心となって実施するのが良いと思います。