≪事例研究≫日雑卸売業H社の場合~Step5 アクションプランを作成する(2)2011年10月18日

こんにちは、“経営の見える化”エバンジェリストの本道です。

前回は、日課指標に取り組むためのアクションプランづくりのための
《アクションプラン検討シート》の作成ポイントを、5W2H+Rで説明しました。

しつこいようですが、とても重要なので5W2H+Rを再度掲載しておきます。

Why(なぜ) …アクションプランの概要や実施の背景を知る。
What(何を) …どのゴール指標のどの日課指標なのかを確認する。
How(どのように) …事前準備、計画、実施、評価、改善の具体的な作業内容を洗い出す。
Who(誰が) …PDCAの各フェーズごとの責任者と参加者を決める。
When(いつまでに) …アクション・アイテムごとのタイムスケジュールを決める。
Where(どこが) …対象となる組織やエリアを宣言する。
How much(いくらかかるか) …アクションプラン実施ために必要なイニシャルコストとランニングコストを洗い出す。
Risk(リスクは) …あらかじめ想定させるリスクとその対策を考えておく。

みなさんの会社の新たな戦略や取り組みに対して、どれくらいのけ具体化がなされていますか?
可視化経営では、これまで解説してきたスコアカードの日課指標を実行することが、
戦略の具体的な取り組みであり、この日課指標に対する日々の積み重ねが最終的には、
会社の目指す将来ビジョンの実現にまでつながっています。


そのため日課指標を取り組むための事前準備や計画、計画の現場への展開、
そして運用から定着まで、それぞれのアクションプランが必要なのです。

新たな戦略や取り組みは、トライアンドエラーの繰り返しです。
日課指標で仮説した目標値がゴール指標に結びつき戦略目標が達成できたかどうかを検証していくためには、
アクションプランの見える化 が重要です。

そして、日課指標を現場で実行するための準備から実施、評価、改善までどんなに長くても6ヶ月、
理想は、日課指標が1ヶ月以内でゴール指標の目標値にインパクトを与えたかどうか検証できるくらいのスピード感が大切です。

また、前回お話したとおり、日課指標を現場で実行するのに、時間ばかりか、
多額の費用がかかるのであれば次善の策を検討するのも、このアクションプランの重要な事項です。

ゴール指標が達成するイメージが湧くまで、上司と部下がアクションプラン検討シートを作成しながら
コミュニケーションをとってください。

これまでの経験から断言しておきますが、このアクションプラン検討シートの5W2H+Rの項目を
具体化しなければ(できなければ)、どんなに立派な戦略を作成したところで現場で日課指標が実行されずに、
掛け声だけに終わってしまうということです。

くれぐれも産みの苦しみを味わいながら策定した戦略(My Baby)が、水泡に帰さないように…。

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