≪事例研究≫日雑卸売業H社の場合~Step5 アクションプランを作成する2011年10月11日

こんにちは、“経営の見える化”エバンジェリストの本道です。

ようやくH社のスコアカードが完成しました。
スコアカードとは、財務の視点、顧客の視点、業務プロセスの視点、人材と変革の視点という4つの視点で戦略マップを具体化した現場向けの活動目標(日課指標)でしたね。
スコアカードができたら、次に日課指標に取り組むためのアクションプランづくりに取り掛かります。

そこでアクションプラン作成に重宝なのが、《アクションプラン検討シート》です。この《アクションプラン検討シート》は、現場で日課指標を着実に実施するため、5W2H+Rの8つの項目でアクションプランを作成することができます。

5W2H+Rとは、アクションプランの実施背景を知り(①Why)、どの日課指標(②What)を、どのような手順で(③How)実施し、進捗チェックの責任者(④Who)は、いつまでに(⑤When)、このアクションプランを準備し実行するのか、実施する場所や環境・設備(⑥Where)などをきっちりと設定する必要があります。

さらに、このアクションプランを実行するために必要なコスト(⑦How much)と、あらかじめ想定されるリスク(⑧Risk)や阻害要因なども洗い出しておく必要もあります。

アクションプランを作成してみると、人が足りない、場所・環境・設備がない、実施のためのコストがかかり過ぎるなどの不足する経営資源が明確になってきます。

このアクションプラン作成フェーズは、自社の限りある経営資源を、どこに集中投下して行くかを具体的に検討することでもあります。もし社内に必要なヒトがいなければ、カネという経営資源を払って外部からヒトを調達するしか、代替できるモノ(設備)を購入し調整しなければなりません。

そういう意味でアクションプランの検討は、自社の台所事情に合わせた経営資源のトレードオフを行うフェーズであり、スコアカードで設定した日課指標の採用の可否の最終判断の場となります。


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