≪事例研究≫日雑卸売業H社の場合~Step1経営理念・使命を再確認する2011年04月20日

おはようございます、
経営の見える化エバンジェリストの本道です。

戦略立案には、自社の経営理念や使命の理解が必要です。
なぜなら、経営理念は、最高意思決定基準だからです。
経営理念を十分理解した上で、以下の7つのステップに従ってビジョン、中期経営計画、年度方針を策定します。


この会社の経営理念は、
「わたしたちは、新しいライフスタイルを提案し人々の生活環境の向上に貢献します。」というものです。
まず、全社から選抜された30歳代を中心としたプロジェクトメンバー全員で、この経営理念の意図するところの共有から始めました。
そのためには、この経営理念をいくつかに分解して、その意味するところを全員で定義してみました。

その結果は、以下の通りです。


会社を設立した30年前に経営理念を作成した時に、この経営理念の意味するところや言葉の具体的な定義について検討しているはずですが、 残念ながら明確に書き記したものが残っていませんでした。
最初にプロジェクトメンバー各人が、自分で認識しているサブステートメントの内容を作成した上で全プロジェクトメンバー6人と意見交換をしました。
このサブステートメントを決めるのに2時間以上かかりました。
特に「新しいライフスタイル」や「人々の生活環境の向上」という言葉は、抽象的でどうとでもとれるため議論白熱しました。

このステップ1は、これから描こうとするビジョンを策定するには、
共有しておかなければならない重要なステップです。
経営理念は、会社の最終目的です。目的とは、的(マト)であり最終のゴールです。
例えるなら、天空に輝く北極星 究極の目的です。
経営には、「何のために、なぜするのか」という目的が必要なのです。

ホンダの創業者である本田宗一郎の言葉に「理念なき行動は凶器、行動なき理念は無価値」というのがまさしこれを象徴しています。

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