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長尾一洋の営業改革ノート

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管理ポイントを絞って、管理スピードを上げる

 営業改革のお手伝いをしていると、営業活動管理が過剰になっている企業に出会うことが少なくない。見込件数、提案数、見積件数、見積金額、訪問件数…管理項目が多過ぎるから、結局個別の詰めが甘くなる。結果管理で終わってしまっているのである。データを集計し、それをチェックするだけで満足してしまっているかのようだ。そして毎月お決まりのお小言。同じことを毎月お題目のように繰り返すばかりで、一向に改善される気配はなし。
 結果である売上数字だけでなく、プロセス管理を行って、誰もが成果を出せるようにしようという「キレイ事」を鵜呑みにすると痛い目に遭うことになる。

管理項目は絞り込め

 理屈では、売上数字を作るプロセスを標準化して、それぞれのアクション項目を管理していけば、最終結果である売上数字を管理できる、というのは正しい。それは是非やるべきことでもある。しかし、それだけでは顧客相手の営業活動はうまく行かない。標準化による底上げも必要だが、実際には個別、個社別のサジ加減も必要となる。
 何より問題なのは、プロセス管理項目を増やし過ぎると、プロセスをこなすことが目的になってしまって、手段に溺れ、思考が停止する営業担当者を輩出することになるということだ。プロセスはあくまでもプロセスであって、最終ゴールではない。プロセス管理は、売上を作るための仮説なのだ。最終ゴールである売上数字が思うように上がってこなければ、その仮説を見直し、プロセスも見直さなければならない。決して固定的なものであってはならない。
代表取締役 長尾一洋  ところが、このプロセス指標を人事評価につなげたりするものだから、どうしてもそれが固定化してしまう。最終ゴールを達成するためには、プロセス管理項目を上方修正しなければならなくなったとしても、そんなことをしたら人事評価が下がることになるので、変更しようとはしない。そもそも人事的に考えれば、考課期間内に評価の基準が変わることは許されない。人事の考え方と営業の考え方は相容れないのだ。
 プロセス管理は、必要なことではあるけれども、やり過ぎると手段の目的化が起こるため、項目をより有効なものに絞り込むという視点が欠かせない。営業企画・経営企画といったスタッフ部門がある企業では様々なデータ分析をすれば良いが、普通の営業部門では自社の業績アップに最も有効で、より管理しやすい項目に絞って、それを徹底して実践させる方が良い。

PDCAサイクルを高速回転させる

 日々の活動まで徹底するためには、日報システムを利用してタイムリーにデータ化し、吸い上げる。これに時間がかかっては意味がない。そのデータを元にして、次のアクションを打つ。要するにPlan-Do-Check-Actionサイクルを回すのだ。売上が上がらなければ、すべての仮説を見直し、プロセス管理をやり直す。そしてまた実行し、それによってまた仮説を検証する。多くのことを管理しようとするよりも、そのスピードを速くする方が営業成果につながりやすい。
 日報システムを導入すると、管理項目を増やし、プロセス管理を細かくすることに利用しようとする企業が多いが、逆に、管理項目は絞り込み、PDCAサイクルのスピードを速くするためにこそ日報システムを活用すべきなのである。

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