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長尾一洋の営業改革ノート

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売れないからと言って焦ってはならない

 私は日報を活用した営業改革を専門とするコンサルタントである。
 北は北海道、南は沖縄、一部上場企業から社員数名の小企業まで、業種業態を問わず営業改革のお手伝いをしてきた。すでにその数は千数百社を数えたが、その中で得た営業改革のヒントを本稿でお伝えしたいと思う。

頑張っているのに売れない

 営業マンはどの企業でも朝から晩まで頑張っており、営業部長は必死に売上増加策を練っている。経営者は企業の将来を真剣に考えている。しかし売上は伸びず、逆に年々減少している。得意先も徐々に減って来て、おまけに商品単価が下がって利幅が小さくなっている。新商品を考えようとするが、そう簡単に売れそうなものは思いつかない。他社がやっていることの後追いか二番煎じでお茶を濁す程度では、大した改善効果はない。
代表取締役 長尾一洋  良いアイデアがなければ仕方がない。もっと頻繁に顧客訪問をしようということになる。既存客フォローと新規開拓だ。営業部長はとにかく訪問件数を要求するようになって、営業マンは必死に件数をこなす。
 だが、冷静になって考えてみてほしい。回れば売れる時代ではないのだ。特に提案もなく、目新しい取り組みもないのに、ただ客先に顔を出しても売れたりはしない。もちろん訪問しないよりはした方が良いかもしれないが、訪問するのもタダではない。交通費や燃料も使うし、時間コストが馬鹿にならない。インプットばかり増やして、売上や利益というアウトプットが増えなければ、営業生産性はどんどん落ちていく。こんなことをしていては頑張れば頑張るほど悪循環に陥り、企業の実態は更に悪化していくのだ。

焦らずに現状を知るべし

 営業の現場は、営業部門のオフィスではなく、客先である。売上数字が伸びないという結果と、自社内の営業部門の様子を見ているだけでは、現場は見えていない。営業マンの活動は顧客のニーズとマッチしてはじめて成果に結び付くものだ。営業現場をろくに見ずに焦って「訪問件数を増やせ」「電話本数を増やせ」と指示をすると、営業マンは「顧客訪問」と「電話」という手段を目的にしてしまう。これでは営業マンの思考停止を助長することになる。そして「指示通り回っている」「言われた通り電話しているのに売れない」という営業マンの言い訳と責任転嫁を生むだけになるのだ。
 焦っても良いことにはならないから、まずは営業現場の実態を知ることである。そのためには日報システムが必要だ。その日報には営業マンが何をやったかではなく、顧客のニーズや競合の動きを書かせる。「顧客の声」を書かせるのだ。日報システムを使えば、営業の実態は手に取るように分かる。訪問件数が足りないのか、商品力に問題があるのか、競合に負けているのか、マーケットそのものが縮小しているのか、営業マンの能力の問題なのか、が分かる。それが分かれば手が打てる。
 「そんな当たり前のことか」と思うなかれ。多くの企業がその当たり前のことをやっていない。原因も分からずに手は打てない。まずは現状認識から営業改革を進めていこう。

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