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孫子に学ぶ売るためのIT化

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孫子に学ぶ売るためのIT化 (其の九)

 売るためのITツールであるSFAやCRMを運用していくと、目先の受注率アップや営業状況の把握などの短期的成果と共に、顧客との商談履歴という財産ができあがる。自社の営業担当者と顧客とのやり取りは、企業として蓄積すべきものであり、その情報は漏洩などしないように管理すべきであるが、単に溜めておくだけでなく、営業活動の質を高める有効情報としても活用していきたい。孫子はこの点についても良いヒントをくれる。

顧客の判断基準を読み取るべし

孫子曰く
之を策りて得失の計を知り、之を作して動静の理を知る。

孫子 営業担当者がSFAやCRMを運用していくということは、日々営業日報を入力するということになる。日報ときくとすぐに、営業担当者の行動管理を思い浮かべる人が多いが、日報は行動管理や、顧客とのやり取りを記録するだけのものではない。顧客との商談履歴を蓄積すると、その顧客の判断基準や利害、得失をつかむことができるのである。
 孫子も「敵の意図を見抜いて、損得の基準を知り、敵への攻撃の中で相手の判断基準をつかめ」と説いている。そうなのだ。戦いにおいて重要なことは、敵が右に動いたとか、進撃してきたといった個別の情報をつかむことではなく、それらの個別情報の蓄積によって、なぜ敵は右に動いたのか、なぜ今、進撃してきたのかという相手の思考パターンや判断基準をつかむことなのだ。これができれば、相手の動きは予測できるようになる。相手の判断を先回りして読めるようになれば、事前に準備もできるし、逆に相手に対して揺さぶりをかけることもできるだろう。
 SFAにおける商談履歴は、まさにその顧客の判断基準をつかむために必要なものである。過去の履歴をさかのぼることで、顧客がなぜそのうな判断をしたのか、その顧客の利は何か、関心はどこにあるのかを把握することができる。それを目先の行動や発言にだけ注目して、それに対して右往左往しているようでは商談をうまく進めていくことなどできるはずがない。そんなことだから、「御用聞き」営業になり、「成り行き」営業になってしまうのだ。
 この点からも、日報は紙ではなく、IT化しておかなければならない。紙の日報では過去の履歴を参照することが難しいからだ。その日の動きが分かるだけでは、顧客の判断基準や利害損得をつかむことはできない。

先手必勝が営業の極意である

孫子曰く
先に戦地に処りて、敵を待つ者は佚し、後れて戦地に処りて戦いに趨く者は労す。

 顧客の判断基準や損得勘定、関心事をつかめれば、顧客に対して先手を打つことができる。先手必勝である。孫子も「先に戦場に着いて敵軍を待ち受ける場合は余裕を持って戦いに臨めるが、遅れて戦場に到着し、休む間もなく戦闘に移るようでは苦しい戦いを強いられることになる」と指摘している。
 商談においても、顧客の判断基準や過去の経緯を踏まえ、事前にストーリーを描き、資料などを準備することで、営業担当者が優位に話を進めていくことができる。相手の反応も予測できるから、反論処理も先にしておけば良い。これを習慣付けるのが、SFAの次回予定機能である。事前に次の商談の内容を想定し、準備を行う。必要であればそれに対して上司からのアドバイスが入る仕組みを作るのだ。
 SFAやCRMを単に営業担当者の行動管理ソフトであると考えたり、顧客情報データベースであると考えると、こうした顧客に対して先手を打つという発想が出てこない。結果管理、過去情報の蓄積では、財産は溜まっても、それを次の成果につなげていけないのだ。

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