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孫子に学ぶ売るためのIT化

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孫子に学ぶ売るためのIT化 (其の参)

 営業の基本、経営の原点とも言える孫子の兵法をITに応用した「売るためのIT化」に関心を持っていただき、多くの資料請求をいただいている。嬉しいと同時に、それだけ営業の改革に腐心されている経営者、管理者が多いものと推察する。引き続き、最古にして最高の兵法家、孫子の教えを最新のITキーワードであるSFACRMに照らして解釈し、厳しい環境の中で業績を上げていくヒントを明らかにしていきたい。少しでも参考になれば幸いである。

勝つためには準備が必要であり、一気呵成の勢いが肝要

孫子曰く
勝を称る者の民を戦わすや、積水を千仭の谷に決するが如き者は、形なり。

孫子 孫子は、勝利のためには、溜め置いた水を谷底に向け一気に流すような仕掛けが必要だと説く。有名な「積水の計」である。功を焦らず、周到に準備し、時が来たれば瞬時に動く。当り前と言えばそれまでだが、実践できている企業は多くない。売上を上げようと思ってもすぐには無理なのだ。業績が悪いからと言ってもすぐに回復はしないのだ。見込客を溜め、見込案件を蓄積し、人脈情報を集め、ターゲットのダム(積水)を作っておかなければならない。そのための仕掛けがSFAでありCRMである。
 顧客情報を共有し、案件管理を徹底することで、将来に向けた溜めを作り、成功の善循環を創出することが求められるのだ。逆に言えばSFACRMを導入したからと言ってすぐに成果が出るものでもない。水を溜めておかなければならないからだ。
 IT導入に失敗する企業には最初に水を溜める我慢ができないことが多い。ネタを仕込んで時を待つ計り事が経営者や管理者には求められると言えよう。

先に知り、先に考え、先回りするところにこそ勝機がある

孫子曰く
故に明主・賢将の、動きて人に勝ち、成功の衆に出づる所以の者は、先知なり。

 聡明な君主や将軍が、戦争に勝利し、ずば抜けた成果を得ているのは、予め敵情を知り、事前に考え、手を打つことによってであって、決して神仏に拝んだり、運不運で決まっているのではない、と孫子は説く。これが2500年前の言葉だから恐れ入る。
 日頃の地道な活動によって、顧客情報や案件情報、人脈をダムにしていくことは積水の計だけでなく、先に知ることにもつながるのだ。顧客のことを知り、次にどうするかを考え、先手を打つ。顧客を知らなければ手を打つことはできないし、知ったとしても先に手を打たなければ意味がない。この点において、日報の計画書運用であるSFA以上に優れた道具はないだろう。常に次回どうするかを営業担当者に考えさせ、それを先行管理につなげる仕組みである。本人の智恵も上司の智恵も他部門の智恵も、事前に引き出し、最善の準備をして事に臨む。これが「売るためのIT化」である。先に知り、先に考え、先手を打つ習慣を日々徹底し、組織内に定着させることこそが勝てる営業軍団を作ることであり、そうした意識改革を実現するから売れる人材を生み出すのだ。
 行き当たりバッタリの神頼みの営業では、確実な成果は期待できない。事前に予測した取れるべき注文なり契約が取れることにこそ価値があるのであって、取れないと思っていたものが取れたり、取れるだろうと思っていたものが取れなかったりすることは、それがトータルでは結果オーライの目標達成を実現していたとしても、決して油断し、その結果に甘んじてはならないものである。

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