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長尾一洋の営業・風林火山

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長尾一洋の営業・風林火山 其の弐

風林火山 彼を知り己を知らば、百戦殆うからず。孫子の兵法で一番有名な一節である。敵の動きをつかみ、味方の状態を把握する。これ即ち、情報の力である。「営業・風林火山」の二回目は、経営者やマネージャーの情報力について取り上げてみたい。

現場を知らずに命令を下す指揮官は害悪

◇孫子曰く◇
軍の以て進む可からざるを
知らずして、之に進めと謂い、
軍の以て退く可からざるを
知らずして、之に退けと謂う。
是を軍を繋ぐと謂う。

 現場がどうなっているか、前線がどのような状況かをつかまずに、机上で指示命令を出す上官ほど、組織にとって害悪となるものはないだろう。このことは今も昔も変わることはない。最近の戦争が情報戦となっているのはIT武装したからではなく、昔から戦争は斥候を出したり、物見を立てたりする情報戦だったのだ。
 さて企業の営業現場ではどうだろうか。過去の経験だけを頼りに精神論的な指示をするばかりの管理職はいないだろうか。どんなに売る力を持ち、どんなに智恵があろうとも、現場の顧客を知らずして的確な指示など出せるはずがない。IT日報によって現場の顧客の声を聞き、営業担当者が感じた微妙なニュアンスを吸い上げてこそ、その経験やノウハウが活かされようと言うものだ。それもその日、その場のことだけでなく、過去からの経緯も踏まえて現場の状況を把握することが大切だ。ここでも威力を発揮するのがIT日報である。その日のことだけであれば、口頭報告や紙の日報でも良いだろう。しかし商談は流れであり、プロセスをつかまずして商談の急所は突けないのだ。IT日報は顧客との商談の経緯を可視化してくれる。徒手空拳の精神論的戦いではなく、現場の動きを手にとるようにつかんで的確な指示を出す情報戦に持ち込みたいものだ。

相手を知り、己を知ってこそ戦いに勝利する

◇孫子曰く◇
彼を知り己を知らば、
百戦殆うからず。彼を知らずして
己を知らば、一勝一負す。
彼を知らず己を知らざれば、
戦う毎に必ず殆うし。

 現場を知り、顧客を知るということになれば、この一節を取り上げない訳にはいかないだろう。多くの企業で営業改革の指導をしていると、営業マンの行動チェックばかりしている管理職に出会うことが少なくない。しかしそれは「己を知る」ばかりであって、「彼を知る」ことにはならない。まず必要なことは「彼を知る」こと。要するに顧客のニーズと競合の動きを知ることなのだ。相手の動きをロクにつかまずに部下に対する指示を出すから、どうしても精神論や一般論になってしまい、結局営業マンが何をしているかを行動管理することになる。そこで必要になるのがIT日報である。日報というと営業マンの行動管理をイメージするかもしれないが、実はIT顧客カードであって、営業現場から顧客の情報を吸い上げる仕組みなのだ。IT日報がきちんと運用されると、「彼を知り己を知る」ことができるから、的確な手が打てるようになる。そして打った手が功を奏したのか否かもまたつかめる。
 同じようなことを紙の日報や口頭で行うと、せっかくの情報が将来に活かされないので注意が必要だ。ITを活用して情報をやり取りすればその情報は蓄積され未来に活かされる。過去の分析ではなく未来の成果のために情報を活用するのが孫子の兵法なのである。      <次号へ続く

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