Withコロナ時代での営業戦略の見直しを3つのSで 2020年7月31日

こんにちは、可視化経営のエバンジェリスト本道です。

コロナとの戦いが、まだまだ続く様です。コロナの終結をじっと待っている訳には行きません。コロナと、どう折り合いをつけて、ビジネス活動をして行くのか?
Withコロナ時代での 営業戦略の見直しを3つのSで、考えて見たいと思います。




これまで営業マンが、社内でモタモタしていると、「早くお客様のところ行け、一件でも 現場を回れ」と、発破を掛けてきました。
逆に、行きたいところ、合いたい 人に足を運べるのが、営業マンの特権でもありました。コロナ禍が終わるまでと、いま暫くの我慢と。。。
ところが、緊急事態宣言が解除されても、これまでのような「取り敢えず、取り急ぎ、お伺いして」と、言った営 業スタイルに戻りそうもありません。
しかし、経営の成果=時流×戦略策定×戦略遂行の基本は、変わりません。
どんなことがあろうと、経営の成果を上げて行かねばなりません。
だれも、救ってはくれませんから。

今大切なのは、コロナ禍という外部環境の 変化(時流)に素早く対応すること。
時流の変化を受け入れて、その他の要素である戦略策定と戦略遂行について、見直しを図らなければなりません。
この戦略策定と戦略遂行とは、組織内部の経営資源 (ヒト、モノ、カネ、時間、業務プロセスなど)の見直し(再配分)をすることです。
これを、可視化経営の3つのSで見直すことで実現します。

Withコロナ時代の営業戦略を、業務用ソフトを直販しているメーカーA社を例に考えてみます。
第1のS(戦略ストーリー)
(1)既存顧客深耕のシェアUPによる売上UP
  ①全既存顧客での当社の利用ソフトの確実な更新(維持)
  ②特定既存顧客の当社推奨ソフト〇〇の提案(拡大)
(2)新規顧客開拓による売上UP
  ③競合他社△△への当社主力ソフトの提案による入替
  ④当社の市場占有率の高い■■エリアでの新規開拓
※A社は、戦略の基本的な見直しは、ありませんでした。
但し、②特定既存 顧客の抽出先は、顧客のコロナ禍の影響度合いを考慮して見直を行いました。
(1)の既存顧客深耕と(2)の新規顧客開拓の時間配分を、これまでより以上に、(1)の既存顧客深耕に掛けて基盤を固めに重点を置きました。

今回の様な時流の変化は、世界共通なので、置かれた外部環境を 受け止めて(受容)行くしかありません。そして、この第1のS(戦略ストーリー)の見直しや修正は、第2のS (シクミ)の見直しを、第2のS(シクミ)の見直しは第3のS(仕掛け)の見直しをも伴います。

以下の図は、一般的な営業マンの活動をまとめたものです。


《営業マンの価値連鎖:Sales Value Chain》

(2)の新規顧客開拓の第2のS(シクミ)の変化を見てみると。。。
これまで展示会やセミナーで、新規顧客との出会いを創出してきました。 その出会いを切っ掛けに面談へと進展させ、面談を重ねることで顧 客との関係性を醸成し、その中で具体的な物件(案件化)を創出してきました。出会いから案件化まで、いかに数多く顧客とフェイス・ツー・ フェイスを重ねるか。時には、雑談や趣味の話も是。無駄足あり。それが成功の秘訣でもありました。
リアルセミナーは、集客に四苦八苦するものの、参加者の問題意識が総じて高く、セミナー後の面談率は、比較的高くなります。
それが、コロナ禍では、リアルセミナーと同内容のWEBセミナーが、あっという間の200名満席です。しかし、集客数が多くても、 面談への進展率は、これまでのリアルセミナーのような訳には行きません。間口が広がっても次ステップへの進展率は、低くなります。
しかし、折角 WEBセミナーに参加した将来の見込み客(リード)を、放っておくわけ にはいきません。
A社では、一気に増加したリードを効率良く効果的に 育成(リードナーチャリング)するために、インサイドセール機能を図のⅠ.案件創出プロセスに追加しました。
さらに、図のⅤ.各種イベントプ ロセスは、リアルセミナーをWEBセミナーに、展示会や実証デモの 代替としてYouTube活用の手順も追加しました。

A社の事例のように、図のⅤ.各種イベントプロセスやⅠ.案件創出プロセスの見直しや機能追加は勿論のこと、案件化後のⅡ.案件対 応プロセス、受注後のⅢ.アフターフォロープロセス、さらには既存顧客となった後のⅣ.定期訪問プロセスすらも見直しが必要となる場合もあります。だ。なんせ、チョット近くまで来たんでとか、チョットお顔を見たくて、なんていう 雑談訪問は、敬遠されるのですから。
これからは、従来のインサイドセールス(図のⅠの一部)だけが非接触の営業活動ではなく、営業活動 全般(図のⅠ~Ⅵまで)が、コンタクトレスアプローチ(非接触面談)へと変わらざるを得なくなるのですから。
もちろん、第2のSが、変われば第3のSである仕掛け、ITシステムの変更も、言わずもがなです。