直接業務でのボトルネックの見える化2015年4月17日

こんにちは、可視化経営のエバンジェリスト本道です。

「今こそ、業務改革!!」というテーマを事例企業で、業務改革の手順をご紹介しています。

第2のS:シクミ/業務プロセスの見直しには、以下のような手順があります。

①間接業務でのボトルネックの見える化

・業務プロセスの全体像におけるムダ、ムリ、ムラとなっている部分を特定し、間接業務でのボトルネックを「無くせないか、減らせないか」の視点で見直します

②直接業務でのボトルネックの見える化

・業務プロセスの全体像におけるムダ、ムリ、ムラとなっている部分を特定し、直接業務でのボトルネックを「無くせないか、減らせないか」の視点で見直します

③業務プロセスの段階的詳細化

・さらにボトルネックの業務プロセスを詳細化し、その業務プロセスの手順を「いくつかのカエル」の視点で見直すことであるべき業務プロセスを描きます

④第1のS:戦略ストーリーとの整合性の確認

・ボトルネックを解消することで、第1のSである戦略ストーリーに沿った業務プロセスとなっているかを確認します

前回は、
①間接業務でのボトルネックの見える化で、間接業務のムダとりについて、お話しました。
今回は、
②直接業務でのボトルネックの見える化について、考察します。

直接業務とは、顧客に直接接している業務全般を指します。
この会社は、1人の営業担当者が、約50件の歯科医院を担当して、ルート営業を行っています。
現在、以下のように、既存顧客に顧客ランクを付けて、その顧客ランクごとに決められた訪問頻度を基準に、訪問計画を立てて活動をしています。


この既存顧客の顧客ランクの見直しを実施し、既存顧客の対応時間を減らしました。
減らした既存顧客への対応時間を、新規顧客への対応時間に振り向けました。
また、前回の間接業務の見直しで、捻出した時間も新規顧客への対応時間に充てました。


要するに、以下のように、既存対応時間を10%減らし、間接業務を15%減らし、その減らした時間を、新規開拓につぎ込んだのです。
その結果、これまで、精々週1件の新規訪問だったのが、週6件(毎日最低1件)の新規訪問という、目標設定が、出来ました。


しかし、この目標設定を合意するまでには、紆余曲折ありました。
Aランクである重要顧客の訪問回数は、絶対減らせない。いや、Bランクも、訪問頻度を減らすと、売り上げが減る可能性大だと。

既存顧客で、訪問頻度を減らしても、売上が低下(要するに維持できれば)しなければ良しとする顧客を、顧客ランクで定義する。

そして、既存顧客の売上拡大よりも、新規顧客開拓を優先するという今期の信念のもとに、既存顧客の訪問ランクの見直しを断行しました。

具体的には、Bランクの顧客を、細分化して、4分の1のBランク顧客の訪問頻度を、これまでの週2回から週1回の訪問に減らしました。同様にCランク顧客を、週1回から2週間に1回の訪問に減らしました。

その代り、訪問頻度を減らしても、売り上げの変化が無いかどうかを、確認するためのチェツクも、定期的に行うことにしました。
現在使用中の販売管理システムから、訪問頻度を減らしたB2ランクとCランクの既存顧客の商品別の売上推移を毎月確認し、売上の維持が出来ていれば、良しとする。売上が、減少してきれば、競合他社に浮気された可能性があるので、上司同行の上訪問し見極める。その上で、訪問頻度の見直しを行うというような具体的な対応方法を取り決めました。