第1のSのポイントその22014年11月28日

こんにちは、可視化経営のエバンジェリスト本道です。
昨日は、東京で「事例から学ぶシリーズ 標準化で経営成果を劇的にアップさせる業務改革とは」というテーマでセミナーを実施しました。
お陰様で、満員御礼でした。


来週の12月5日は、札幌で、12月16日は、仙台で同内容のセミナーを実施します。
まだ、若干の空きがありますので、ぜひご参加ください。
ブログを見たと、申込みいただいた方は、拙著「図解ビジュアル 経営の見える化」を会場でプレゼントします。



今こそ、業務改革!!
「業務改革」遂行のためのポイントは、3つのSに取り組むこと。

第1のS:戦略ストーリーとは、取り組むべき戦略をいくつかのポイントで押さえ具体化することです。



前回は、第1のS:戦略ストーリーのポイントのその1である、
ターゲット(①誰に、②何を、③どのようにして)についてでした。



地方に本社を持つ歯科材料、歯科医療機器を販売する「商社A」
歯科医院や歯科診療科を持つ総合病院を既存顧客に、1日20件程度のルート営業を行っています。
社員数は、150名、全国に10か所の営業所を持つ、年商60億円。
10年前より自社開発した「歯科医院向けのレセプトシステム (仮称)デンタルA(エース)」を販売しています。
業歴50年で培った既存顧客との信頼関係で、既存顧客を中心に「デンタルA」を比較的順調に導入してきました。

一昨年からクラウド型の「デンタルA クラウド」を提供し始めたことを期に、
新規顧客開拓にも力を入れて営業活動を行っています。
しかし、残念ながら思わしい成果には、至っていません。

今回は、第1のS:戦略ストーリーのポイントのその2である、戦略の方向づけ(3C+3S)についてです。



そう3C分析の切り口です。
3C分析は、戦略策定やソリューション提案の際の検討の切り口の定番中の定番ですね。

3C-3Sの切り口で、戦略の具体化、方向づけを行いましょう。
「顧客・自社・競合」の3つのCを、「選択・集中・差別化」の3つのSで定義します。

要するに、
a)多様化し高度化するターゲット顧客(Company)のニーズのうちどのニーズを選択し、
b)選択した顧客ニーズ対応のため、自社(Company)の限りある経営資源をどこに集中するのか
c)競合(Competitor)他社との差別化ポイントを何にするかを明確にします。
※3Cの切り口を3Sの切り口で、きっちり定義してください。

本事例では、歯科医院の余多あるニーズの中で、とくに「上手く経営している歯科医院の情報や事例がほしい」というニーズの歯科医院を選択し、自社の新規開拓のターゲット先としました。

そして、顧客ニーズで選択した顧客ニーズのある新規歯科医院からの案件創出(信頼関係構築しつつ具体的な案件の創出まで)に、経営資源を投下した業務プロセスを構築します。

一方で、同様の顧客ニーズに対応する競合他社との差別化ポイント(競合他社との競争上の優位点)を明確にすることにより競争他社に打ち勝つための考慮も必要となります。

3Cの検討順序は、顧客第一、そして、その顧客ニーズを自社として如何に提供するか、最後に競合他社との違いの明確化という順序となります。

3C分析は、知らない人がいない位の定番です。

しかし、戦略の方向づけとして書いてみると、ニーズの選択が漠然としていたり、そのニーズに対して、自社の経営資源の何(ヒト、モノ、カネ、時間、情報、企業文化、ブランド、信用などなど)を、具体的に集中するのかが不明確だったりします。
そして、競合他社の差別化ポイントが、顧客ニーズの単なる言い換えになってしまったりもします。
この戦略の方向性がぶれると、この先にある業務プロセスが、さらに大きくぶれてしまいます。
ここは、納得できる3C-3Sを、びしっと決めきってください。