第1のSのポイントその12014年11月12日

こんにちは、可視化経営のエバンジェリスト本道です。
今こそ、業務改革!!
今回は、「業務改革」は、3つのSの第一番目のSについて具体的に解説します。


前回、「業務改革」とは、
これまで一定の成果を出して来た自社の製品やサービスに対して、
①市場環境の変化に対応した戦略を策定し、
⇒第1のS=戦略ストーリーのS
次に、
②戦略ストーリーを現場で徹底するための業務プロセスを具体化して、
⇒第2のS=シクミのS
さらに、
③業務プロセスを効率良く行うためにITを活用する
⇒第3のS=仕掛けのS
組織的な取り組みでしたね。



第1のS:戦略ストーリーとは、取り組むべき戦略をいくつかのポイントを押さえることから始めます。

営業部門の新規顧客開拓についての業務改革を例にとって考えて見ましょう。
《第1のSのポイントその1》
誰に、何を、どの様にして提供する取り組みなのかを明確にします。
この誰に、何を、どの様にして提供するのかが違うと、その先のそれぞれの検討の内容が違ってきますので、まずこの大前提を押さえておきましょう。
以下のシートを活用して、
①誰に:「新規顧客なのか既存顧客なのか」、あるいは、「新規市場なのか既存市場なのか」を選択します。



※もし既存顧客の定義があいまいならば、以下のように既存顧客の定義もしておきましょう。
・過去3年間で、5回以上で100万円以上の取引があれば、既存顧客とする。
・過去3年間で、1回でも取引があれば、既存顧客とする。
・過去3年間で、100万円以上の取引があれば、既存顧客とする。
・過去にさかのぼり1回でも取引があれば、既存顧客とする。
・各項目に該当しない先を新規顧客とする。

②何を:①で設定した顧客へ提供する価値(顧客価値)としての製品(商品)やサービスが、「既存製品や既存サービスなのか新製品や新サービスなのか」を選択します。

③どのようにして:この段階では、設定したターゲット顧客と製品を、どのルートでお届けするかを設定します。
具体的には、直接販売、代理店販売(卸)、通信販売(WEBやカタログ)などの選択をします。

業務改革は、「これまでに取り組んだことの無い新たな取り組みを行おう」というものではありません。
これまで取り組んで来た業務を、もう一度見直そうというものです。
この見直しをどこまで遡って行うかが、ポイントになります。

わたしは、現在取り組んでいる業務の見直しを、顧客(市場)と製品とチャネルの原点まで立ち返って、
再度見直そうというのが、「業務改革」だと、考えています。

単に業務手順の不味いところをチョコチョコと修正するのは、業務改善でなく、「業務修繕」だして区別しています。
※業務修繕なんて言葉は、わたしが、勝手に作った言葉ですが。

修繕は、現在現象として現れていることの対処にすぎません。
発生した現象に対して直接的に処置を施すものです。
たとえるなら、鞄のチャックが、壊れたから修理する感じです。
しばらくすると、また壊れますよね。
修繕は、同じことを繰り返してしまいます。

一方で、
改善は、発生した現象を引き起こしている原因を探り、その原因の息の根を止めるための根本的な処置を施すために、大元から対処しようとする取り組みだと考えています。
だからこそ、《第1のSのポイントその1》を押さえておく必要があります。

次回は、《第1のSのポイントその2》をお伝えします。