可視化経営セミナー概要報告22014年05月16日

こんにちは、可視化経営のエバンジェリスト本道です。

先月4月24日、東京の当社オフィスにて開催した可視化経営セミナーの概要を報告しました。
経営の「見える化」と「ゲーム化」で戦略実行力を強化せよ!
~戦略を描き、社員を巻き込む可視化経営~
というテーマでした。
前回は、このセミナーの中の長期戦略の策定について、お話をしました。
今回は、短期の基盤戦略のセミナー内容を報告したいと思いますのでお付き合いの程を。

長期戦略は、下の図のように、将来ビジョンからの逆算で導出する戦略です。これから将来にわたり目指すことを逆算して、「いま、ここで」何をしておかなければならないかを、長期的な戦略を成長戦略として具体化しました。



富士山の頂上を目指そうと、組織として目指すところを決めないで、気が付いたら富士山の頂上を極めていたなんて、そうそうありません。
サンダル履きで、日々歩みを進めていたら富士山に到着なんで、聞いたことないでしょ。
明確に目的地を決める。そのための準備をする。そして、目的に向かって歩を進めるという手順が大切です。
当たり前だろって言われる方、自問自答してみてください。
「そんなこと知っているよ」で終わってないか?
「そんなこと取り組んでいるよ」で終わってないか?
経営で求められるのは、「そんなこと出来ているよ」なのですから。
是非、理解レベルに終わらず、行動レベルに終わらず、成果レべれまで極めてください。
ちなみに、「出来ているよ」といのは、以下のチェックポイントのレベル5がしっかり運用されている状態でしたよね。


前回の成長戦略のおさらいは、この位にして、今日の本題に、話を戻します。


この図を見てもらえば分かるように、自社の文字通り売上の基盤を築いている現在の活動について戦略を見直そうというものです。
これを、基盤戦略と言って、成長戦略と分けています。

❖基盤戦略では、各部門や与えられた役割で抱えている問題を洗い出します。
・カードBS法で洗い出します。(黄色のポストイット)
(個人ワーク5分+グループ共有+個人ワーク5分+グループ共有)
・類似した問題をグルーピングします。(桃色のポストイット)
・グルーピングした問題に解決するための優先順位づけを行います。


❖優先順位の高い問題からチーム内で2人~3人に分かれ解決策を検討します。
①グルーピングした課題(桃色のポストイット)の原因を特定します
⇒青色のポストイット
②真因を課題に変換します⇒黄色のポストイット ③課題の解決策を検討します⇒緑色のポストイット
④日々行うことを指標化します(KPI)⇒桃色のポストイット
⑤解決策の達成度合いを指標化します(KGI)⇒青色のポストイット



※課題は、「○○○する。(Let’s go)」という言い回しになるように記述します。
※解決策は、課題を、誰が、いつまでに、どのようにするのかを具体的に記述します。
※KPI(日課指標)は、解決策で主たる行動の目標値や基準値を数値化し、設定します。
※KGI(ゴール指標)は、課題が解決策によってクリアできたかどうかを判断するための数値を評価指標として設定します。


これを、スコアカードにまとめ、基盤戦略の今年度方針とします。



最後に、成長戦略から導出した今年度の方針のスコアカードと上記スコアカードの整合をとります。
本来、成長戦略と基盤戦略は、別物ではありません。そもそも、目指すこと、目指すものがあって起業して、その目指すビジョン実現のために今日の活動があるとすれば、同一線上の位置づけになります。
現状の取り組みについてのビジョンや中計の再構築であれば、一本線になるのが筋です。
理屈としては、その通り。
しかし、ここは、敢えて2つに分けて考えたい。
現実問題として、目指すビジョンを見直して、成長戦略一本で、その方向に一気に舵をきることができるのか?
悩ましいところです。
成長戦略から逆算で導出した年度方針と、現在の取り組みで噴出している課題解決策として導出した基盤戦略の年度方針とを見比べて、あるべき論からの導出と現状論からの課題解決策とのギャップもまた取り組むべき課題となります。