課題解決アプローチによるポイント2014年02月27日

こんにちは、可視化経営エバンジェリストの本道です。



前回まで、機械工具の専門商社において、課題解決アプローチでのスコアカード取り組みを解説してきました。
その中で、一番でポイントとなる点を書きたいと思います。

課題解決アプローチは、業務プロセス上の問題を如何に解決するかを、スコアカードにまで落とし込むことでしたね。


まず、この業務プロセスのどの点に問題があるのか?

業務プロセス上のボトルネックを見誤ってしまっては、それ以下の考察が徒労に終わります。

そこで、現状取り組んでいるすべての業務を、細大漏らさず洗い出そうとする人がいます。

確かに、現在のすべての業務フローを洗い出して、問題となる個所を逐一指摘して、その一つ一つに改善を加えていくという方法もあると思います。

しかし、とても時間と手間がかかる作業となります。

現実は、限られた時間と限られた人手で、効率的に具体的な改善策を打ち立てたいというのが本音だと思います。

そこで、細かな業務プロセスを、時間をかけて洗い出すよりも、もっとザクッとした業務の固まり(ここでは、業務フェーズと称しています。)にして、どのフェーズに問題が多く内在していそうか、どのフェーズの改善が、全体の業務に良いインパクトを与えるかを、まず考えて見ると良いのではないでしょうか。

例えは、以下のように、商社の営業マンの活動を、
大分類では、顧客との接点とそれ以外(ここでは、社内とした)

中分類の顧客との関係では、顧客から営業担当者へ入ってくる活動を、インバウンドと定義しました。

また、中分類の顧客との関係において、こちらから顧客へ投げかける活動を、アウトバウンドと定義しました。

さらに、社内においても、自部門はもとより自社の他部門までも巻き込ん行う活動を、インサイド、他社とパートナーシップを結んでいるところの連携をアウトサイドとして定義しました。

これらの下に、以下の図のようなフェーズが、存在します。



① 引合い創出フェーズ(信頼関係構築から具体的な引合い発生まで)

② 引合い対応フェーズ(具体的な引合いから発生から受注まで)

③ アフターフォローフェーズ(受注から納入・設置・運用開始、定着まで)

④ 各種通知フェーズ(こちらから顧客に案内する製品・価格などの改定情報などの対応)

⑤ 日常対応フェーズ(顧客や見込み客からいただく各種問合せやクレームなどの対応)

⑥ マネジメントフェーズ(担当者やマネジャーのチェックポイントの標準化)

⑦ 部門間コミュニケーション(営業部門以外とのコミュニケーションの標準化)

⑧ ビジネスパートナーとのコミュニケーション(社外とのコミュニケーションの標準化)



大分類から中分類、そして図のようなフェーズのどこあたりに、改善すべき問題があるのか?

ある程度、当たりをつけて、そのフェーズの業務プロセスだけで結構ですから、あるべき姿の業務プロセスを作成して見ることです。(段階的詳細化)

その上で、フォーカスしたフェーズのあるべき業務プロセスと、現状のそれを比べることで、効率良い見誤りの少ない課題解決アプローチが可能となります。