営業戦略を具体化しよう~戦略策定のための心構え~④2013年10月29日

こんにちは、可視化経営エバンジェリストの本道です。

営業戦略を具体化するための手順を、連載でご紹介しています。
前回まで、スコアカードの日課指標とゴール指標の因果関係を導き出す際のポイントについてお話ししました。
今回は、ゴール指標設定に対する意気込みについてお話しします。
スコアカードのゴール指標と日課指標は、日課指標を目標として活動すれば、自ずとゴール指標として設定した状態が確保されるという因果関係で成り立っていることは、これまで毎回お話してきました。
この因果関係が、過不足なく・・・要するに、日課指標で設定した値を過不足なく実施して、目指すゴール指標にドンピシャっていうのが、理想形でということになります。
そのドンピシャが、効率の良い状態ということになります。

何を言いたいかというと、
ゴール指標と日課指標の因果関係を作成するのに慣れてくると、ゴール指標達成のために、日々どんな行動をするのかという思考手順を、逆にしてしまうようになります。
出来そうな日課指標を設定して、その日課指標を日々積み上げると、招きそうなゴールを、ゴール指標に据えるのです。
日課指標の実行=ゴール指標の達成を手っ取り早く行おうと、効率を重視するあまり・・・
こうすれば、日課指標とゴール指標の因果関係においては、矛盾はおこしていませんので一見正しいような気持ちになります。
スコアカードとしては、成り立っているような錯覚に陥ります。
しかし、日課指標とゴール指標の効率を重視するあまり、肝心の戦略マップの課題をクリアしない=効果が出ないという本末転倒なことになりかねません。

今一度、戦略マップの各視点の課題(一般的には、戦略目標といいます)とゴール指標との関係について今一度確認しておきましょう。
要するに、戦略マップの各視点の課題(戦略目標)とスコアカードのゴール指標、そしてスコアカードのゴール指標と日課指標が、それぞれ連鎖しているかどうかを最終確認することです。



左手と右手を真横に上げてみてください。
左腕から手にかけては、戦略マップの各視点の課題(戦略目標です)
課題とは、「○○を○○する。」といった行動を伴うものです。
要するに左手に該当する課題は、行動そのものです。
そして頭は、スコアカードのゴール指標にあたります。
ゴール指標は、状態を表すもので、動きはありません。存在です。
さらに、右腕から手にかけては、スコアカードの日課指標となります。
右手も左手と同様に、行動する手段です。
左手と右手の違いは、左手より右手が器用に動くということです。
(左利きの人は、逆ですが、ゴメンなさい)

言われれば、当たり前なのですが、ついつい、ゴール指標と日課指標の関係性にばかり目が行き(上の絵のように、器用に動く利き手の右手ばかり気にして)、もう片方の左手の存在を忘れてしまったりします。
日常生活で、左手、頭、右手の位置関係や左右の手の動きをことさら意識しませんが、こと戦略立案においては、左手、頭、右手、すなわち課題⇒ゴール指標⇒日課指標の関係を忘れがちなので注意が必要となります。