人材と変革の視点の『なぜ、なぜ、なぜ』2013年04月16日

こんにちは、可視化経営エバンジェリストの本道です。

前回は、戦略マップの4つの視点(財務の視点、顧客の視点、業務プロセスの視点、人材と変革の視点)の中の人材と変革の視点の作成ポイントを説明しました。
今回は、人材と変革の視点の洗い出しのポイントをまとめて、戦略マップを完成させましょう。

前回は、業務プロセスの視点で作成した業務プロセス検討シート(理想的な業務フロー)と、実際に現場で行われている活動を比較して(全く行われていない場合は、想像力を働かせてください)、この業務プロセスでボトルネックになりそうな点に『×印』つけました。
そして、なぜここがボトルネックになって業務プロセスがまわらなくなるのか、原因究明するための呪文、『なぜ、なぜ、なぜ』を繰り返します。



上の業務プロセス検討シートのサンプルのように、ボトルネックの工程に、吹き出しを付けて、発生原因を記述しておきましょう。

ちなみに、問題解決のための呪文『なぜ、なぜ、なぜ』が、うまく行かないときは、以下の原因深堀シートに書き込みながら構造化してみましょう。
ちょっと訓練すれば、ボトルネックに対する原因分析が、ささっとできるようになります。



ボトルネックの原因が、いくつか洗い出されたならば、その中でボトルネックを引き起こしている原因で一番大きいものを想定でいいですから『真因』として決定しましょう。
上の業務プロセス検討シートの吹き出しに列挙したいくつかの原因の中の真因に、『○印』を付し、スコアカード検討シートの人材と変革の視点の戦略目標にも、真因として『○印』を付した内容を書き込んでおきましょう。



さあ、戦略マップが完成しました。
もう一度チームで、辻褄があうかどうかチェックしておきましょう。

まず、スコアカード検討シートの財務の視点から下に、戦略マップ下りの呪文『どの様にして』と言いながら、顧客の視点へ。
さらに、戦略マップ下りの呪文『どの様にして』と言いながら、業務プロセスの視点へ。
最後に、戦略マップ下りの呪文『どの様にして』と言いながら、人材と変革の視点へ。
財務の視点⇒顧客の視点⇒業務プロセスの視点⇒人材と変革の視点とうまく繋がりましたか??

こんどは、スコアカード検討シートの人材と変革の視点から上に、戦略マップ上りの呪文『何のために』と言いながら、業務プロセスの視点へ。
さらに、戦略マップ上りの呪文『何のために』と言いながら、顧客の視点へ。
最後に、戦略マップ上りの呪文『何のために』と言いながら、財務の視点へ。
人材と変革の視点⇒業務プロセスの視点⇒顧客の視点⇒財務の視点とうまく繋がりましたか??

上から、そして、下からと4つの視点が繋がりったら戦略マップの完成です。
そして、業務プロセスの視点の具体的な内容が、業務プロセス検討シートに記述されているはずですよね。
さらに、この理想的な業務フローを阻む原因が、原因深堀シートに記されているはずですよね。
このように、組織として戦略を浸透させ実行するために、戦略を単なる言葉で記述するよりも、戦略の方向性を一定の視点でパッと見てわかるようにしておくことが重要です。
一度、これまで作成した戦略を、これまで説明してきた手順に従って作成してみてください。