可視化経営を推進するためのもう一つのポイント(3)2012年01月10日

こんにちは、“経営の見える化”エバンジェリストの本道です。

今年もよろしくお願いします。

さて、経営戦略のマップによる書き初めで本年は、スタートしたいと思います。

現状の姿を「見える化」した簡易版の戦術マップを作成してみましょう

❖可視化マップを使いこなせるようにしておく
企画フェーズの参加メンバーが、可視化経営のシクミをおおよそ理解したならば、この段階で可視化経営を取り組む対象部門の責任者と一緒に戦術マップを作成してみることをお薦めします。

これには、2つの理由があります。まず第一の理由は、
可視化経営についてのセミナーを受講したり、関連の書籍を読んだりしていると、可視化マップやスコアカードがいとも簡単に作成できるような錯覚に陥ることがあります。
(もちろん、慣れてくれば作成自体簡単なのですが…。)
初心者ゴルファーが、レッスン書を読んで上達した気になって、実は…、というのに似ているかもしれません。
可視化マップを作成するフェーズ(構築フェーズ)の前に、可視化推進チームが実際に可視化マップをどのくらい理解し使いこなせるのか見極めておくことが大切です。構築フェーズになって「可視化マップ作成に初挑戦」というのでは、可視化推進チームとしてあまりにもシマリのない話です。


❖現状の戦略がいかにアバウトなものであるかを知る
戦術マップの作成をおすすめする第二の理由は、実際にこれまで取り組んで来た戦略が、いかに具体性に欠けたものであるか身を持って知ってもらうためです。とにかく、昨年末まで取り組んだ戦略や今年から心機一転取り組もうとしている戦略を、この簡易版の戦術マップに置き換えて、「見える化」してみましょう。

①タテ7.5cm×ヨコ10cmのポストイットを準備します。
②そのポストに以下の図のように、線を3本入れます。
③これから取り組む方針、戦略、戦術、施策、計画など…言い方や取り組みの大小は問いませんので、とにかくポストイット1枚に1個ずつ書き出します。
※まだ今年の取り組みが明確になっていない場合は、この際ですからこの簡易版の戦術マップで新たな戦術を作ってしまいましょう。
④財務、顧客、社内の業務プロセス、人財と変革の視点(社員のスキルアップ、マインドの醸成、設備投資など)の視点にポストイットを分類します。
⑤各ポストイットの関係を線でつないでみます。
⑥洗いだしたポストイットに「タテの因果関係」が見られましたか?
⑦洗いだしたポストイットの内容は、どこまで具体化していましたか?
※結果指標の設定だけで終わっていませんでしたか?


簡易版の戦術マップでも、実際に作成してみると多くの気づきがあるはずです。
理屈より手を動かしながら戦術マップ作成に慣れることです。
戦術マップの作成枚数を重ねることで、論理的な思考の質もアップしてきます。

まずは、簡易版戦術マップをお試しあれ。