可視化経営を推進するためのもう一つのポイント(2)2011年12月27日

こんにちは、“経営の見える化”エバンジェリストの本道です。

企画フェーズで、可視化経営のフレームワークのビジョン策定、中期経営計画策定、年度方針策定など、どこまで実施するのか、全社、事業部、部、課、プロジェクトなど、どの組織を対象にしてスタートするのかを決定する必要があります。

いきなり、全社展開することを検討したり、何が何でもビジョン策定から始めなければいけないと決めつけずに、とにかく実践、第一歩を踏み出してみましょう。

まず、対象範囲についてですが、可視化経営を進めるには、下図の可視化経営の7ステップすべてを順序よく取り組むのが理想的ですが、それに拘る必要はありません。会社が置かれている環境や下図のように解決すべき課題(課題Ⅰ~課題Ⅳ)によっては、可視化経営の7ステップの中から必要なステップを選択して取り組んでみましょう。

たとえば、ちょうど中期経営計画策定の時期であれば、その計画を戦略マップで「見える化」(課題Ⅱ)してから、年度方針の戦術マップとスコアカードに展開(課題Ⅲ)したほうが良いですし、すでに中期経営計画を運用している最中ならば年度方針である戦術マップの見える化(課題Ⅲ)から直接着手すれば良いのです。


次に、可視化経営に取り組む対象組織ですが、事業部門やカンパニー制を敷いている会社は、その中の一つの事業部やカンパニーでパイロット的に導入し、順次導入組織を拡大していく方法が一般的です。

また、中小・中堅企業では、営業拠点と本社営業支援スタッフなどの営業ラインを対象組織としてスタートするケースが多いようです。その後でメーカーであれば製造部門、卸であれば商品管理部門や物流部門など、本社スタッフ部門へ順次展開して行きます。

ぜひお勧めしたいのが、新たな製品やサービス、新たな企画に取り組む部門横断的なプロジェクトにおける可視化経営の取り組みです。新規プロジェクトゆえに従来の枠組みやこれまでのしがらみに縛られることが無いため、可視化経営のパイロット導入として最適です。

まずは、「小さく始めて大きく育てる」の方針で、できるところから可視化経営に取り組んでみましょう。


一年間、ブログをお読みいただきありがとうございました。辛く厳しい1年でした。
しかし一方で、人と人との「絆」を強く感じることの出来た1年でもありました。

来年こそは、戦略的取り組みが結実し、皆様にとって輝かしい年でありますように、お祈り申し上げます。